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「さあ横になって食べよう」

さあ横になって食べよう―忘れられた生活様式 (SD選書)
バーナード ルドフスキー
鹿島出版会
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 聖書では最後の晩餐において、ヨハネが「イエスの胸に寄り添って横になっている」と描写されている。これは、レオナルド・ダ・ヴィンチをはじめとして数多くの画家が描く、テーブルを囲んでいる場面から想像すると、とてもヘンな格好だ。

 実は当時は、寝椅子の上で横になって食事するのが慣習だった、と本書の著者のバーナード・ルドルフスキーは指摘する。画家たちはテーブルで食事する文化を前提にしているが、床や台の上に座る文化も歴史や世界には多い、と。

 それに始まり、現代の欧米式の生活様式から見た世界の生活様式とのギャップを、建築家の著者が見せる読み物。時には、ヨーロッパとアメリカのギャップなども含まれる。シニカルなユーモアをまじえた文章に、さまざまな資料写真(主に歴史上の絵や家具)をふんだんにおりまぜていて、面白い。以下、本書のコネタからいくつか。

  • 椅子に座るのは人間にとって不自然な姿勢
    • 古代トルコ、中国、日本では、王様も椅子ではなく高座に座った。日本には鴨川の床という風習も
    • 揺り椅子はブランコやハンモックの代替品
  • ヨーロッパは水よりワインの文化。洪水のあとノアはまずワインを造った
    • 一方アメリカ人は禁酒法を作った
  • 19世紀のニューヨークのホテルでは、入浴のための水が供えられておらず、手と顔を1日1回洗えば充分と考えられていた
  • 19世紀前半のニューヨークでは、公衆便所がないため、公共の噴水が「尿意を誘う」という理由で禁止された
  • 純粋な清教徒は、ビデの使用を禁じている
  • 入浴と体を洗うのとを分ける文化
    • 木製の風呂にみんなで入るヒッピー文化(映画「ヤギと男と男と壁と」でも出てきたっけ)
  • 中世ヨーロッパやそれ以前では、結婚式が浴室で行われるというのも珍しい光景ではなかった

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