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日本Androidの会2010年4月のイベントに参加

 イベント「日本Androidの会2010年4月のイベント」を聞きに行ってきました。お題が、Xperiaと、ユーザー参加型ストリートビュー。Xperiaとジオメディアという流行のネタで、ミーハーの私は興味深く聞いていました。スマートフォンで何気に参加して大きなものにつながる、というソーシャルメディア性が面白いですね。

 以下、メモです。

「研究者もAndroidに期待」---東大瀬崎氏

 まず、今回の会場である東大生産技術研究所の瀬崎先生が挨拶しました。専門が都市センシング関連ということで、いままで専用機器を使い「交渉力、コネ、予算が揃わないとできない」研究が、Androidというオープンなプラットフォームで安価にできるようになったとして、期待を語りました。なお、今回発表した石塚宏紀さんが瀬崎研でAndroidを使って研究した例です。

 展望としては、たとえば発展途上国での医療診断やe-bankingでの可能性を挙げ、ただし脆弱な電力インフラへの対応が必要、と語りました。

「日本のAndroidアプリ開発者は桁違いの能力」---ソニーエリクソン小林氏

日本Androidの会2010年4月小林氏

 ソニーエリクソンの小林弘明さんが、XperiaとAndroidの可能性について語りました。資料はほかのイベントと兼用の部分も多いと前置きしていましたが、スマートフォンとソーシャルメディアについての感覚的な可能性の話が印象的でした。

 小林さんは当初、スマートフォンより日本のケータイのほうが先にいっている、と思ったそうです。特にソニーエリクソンの端末は、録画したTVを転送して見れる機能があったりしますし。しかし、プレゼンや実機の動作を見て、動画やフルブラウザ、地図などの操作感から、「できると使えるは違う」と考え直したという話でした。

 Xperiaの発売に向けては、アプリに対応してもらうことを重要視して、開発者に先行してコンタクトをとったそうです。それらのアプリをいくつか紹介しながら、2週間でAndroid独自機能を入れ込んで移植したり、キャリアやメーカーが一生懸命作っているのと同じものをほぼ個人でさっくり作ったりと、「Androidでアプリケーションを作る人は桁違い。バケモノ」と賛辞を送りました。そのうえで「Androidアプリケーションはハードの使い方をも劇的に進化させる」と感じたそうです。

 Evernoteにも触れ、「現段階は詳しくいえない」と前置きしつつ、ソニーのAV製品のいくつかで似たようなことをやりたい、という構想も語りました。

 スマートフォンのキラーアプリのひとつといえばTwitterです。ソニーエリクソンでも@Xperia_OPUSアカウントを作って活動したところ、バナーやRSSなどよりもTwitter経由のアクセスの流入が大きかったそうです。これを見て、「Twitterで、従来のケータイとはまったく違う新しいコミュニケーションスタイルになる」「こういうところから変化が起きてくるのではないか」という感触を得たという話が興味深く感じました。

 後半の話は、対iPhoneについて。スティーブ・ジョブズのiPad発表スピーチで「モバイル機器の会社として、ノキアよりもサムスンよりもソニーよりも大きい」と言われてしまったという話をツカミにして、まずiPhone市場が桁違いに大きいということを語りました。

 そこで、iPhoneの弱点として、キャリアのHandset Incentives(売り上げ奨励金)の問題や、アップルストアでの売り上げの問題を挙げ、これらはAndroidのチャンスであるという見方を述べました。

 さらに、日本語入力、ソニーグループの連携、日本のAndroidアプリ開発者層の3つを挙げ、「Androidが勝てるのは日本」との主張を語りました。

 最後に、アプリケーション開発者向け活動として、「DeveloperWorld」「PlayNow」を紹介し、「ソニーなら21か国で売れる」とアピールして締めました。

「ユーザーから集めたメタデータ付き写真からストリートビュー」---東大石塚氏

日本Androidの会2010年4月石塚氏1

 先の瀬崎さんの研究室の石塚宏紀さんが、「Android端末を使ったPeople-Centric Sensingの魅力」という題で発表しました。

 まず、センサーノードが相互接続して面的に情報を収集する「センサーネットワーク」の概念を紹介しました。ただし、センサーネットワークの課題として、センサーデバイスの設置密度(たくさん設置するのは大変)、設置センサデバイスのメンテナンス(バッテリや磨耗などの保守運用)、ネットワークインフラの3つがあります。

 そこで出てきたのがPeople-Centric Sensing。人や車にセンサをつけて、歩き回ることで網羅的にセンシングする手法だそうです。国内のPeople-Centric Sensingの事例として、瀬崎研究室のAllibaプロジェクトが紹介されました。日本で一番暑いという館林市内の気温測定をするもので、KDDI研究所と共同でやったそうです。実はBREWアプリの開発が大変だったとのことです。

 ただし弱点としては、センサデバイスの密度がエリア内の人に依存すること、同じセンサデバイスを持っていないといけないことがあります。そこで、スマートフォンを使うとこれらが解決できる、と話し、「Androidの登場でおもしろくなりそう、と感じている」と研究者としての期待を語りました。

 実際にAndroidを使って石塚さん自身が研究しているのが「ユーザー参加型ストリートビューシステム」。Googleのストリートビューは便利ですが、たとえば夜の繁華街や花火の日の隅田川、朝のラッシュ、などの時間による変化はとらえきれません。そこで、一億総カメラマン時代を反映して、デジカメ画像に位置情報などの付いた「空間のメタ情報がついた写真」をユーザー参加型で集めてストリートビューとして集計する、という研究だそうです。見る側は、検索条件で気象や時間帯などを指定できるとか。

 プロトタイプの撮影システムを使ってすでに実験した例を紹介しました。Android端末のほか、照度センサーをつないだノートPCを用意し、秋葉原で5人で3,500枚の写真(実際の撮影枚数は5,800枚)を撮影し、ストリートビューを生成するというものです。照度で分けて昼と夜のストリートビューを生成した例を画面で見せました。

日本Androidの会2010年4月石塚氏2

 ただし、スマートフォンのGPSや重力センサーの精度が悪いという問題も、質疑応答で語られました。今回の実験では、事前にOpenStreetMapに歩行者ルートのデータを入れて地図を作り、それをベースにマップマッチングで補正したそうです。

 今後の計画としては、ビューアを開発すること、そして撮影アプリとセットして公開しすることでユーザーに参加してもらうことが語られました。さらには、Open Street MapのようにOpen Street Viewとかできればというビジョンが語られました。

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