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「盗作の文学史」

盗作の文学史
盗作の文学史
posted with amazlet at 09.08.12
栗原裕一郎
新曜社
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 オビの説明が的確。

つくづく人間(作家)は面白い。盗作、パクリ、剽窃、無断引用、著作権侵害、作家のモラル…をめぐって繰り広げられたドタバタ(悲喜劇)を博捜し、事件としてでっち上げられる過程を冷静に考察した“盗作大全”。

 盗作の是非とか二次創作とかメディア論とか、あるいは本歌取りとかインターテクストとかそういう話はさておき、盗作騒動の事例を網羅的に紹介する本。論より事実で、あくまで起きたことをベースにして語っているのだけど、480ページが苦にならないぐらいぐいぐい読ませ、読み物としても面白い。まさにドタバタ人間模様。

 論より、とはいえ、本書では通底する視点として、以下の3つに批判(揶揄)の目を向けているように思う。

  • 出版社(版元)の権利管理
  • 文壇の縦社会
  • マスコミやネットのセンセーショナリズム

 江戸時代から明治初期には、版元が権利を握っていて二次創作やりほうだいだったとか、そのころの文壇では師匠の名前で弟子が書くのがよくあることだったとか(学会の論文みたいな感じ?)いうトリビアも興味深い。

 あと、多くの事例で攻め側も守り側もぐだぐだでシニカルに描かれてたりする中、庄司薫の話だけちょっと視点も結末も違っている。日比谷高校への思い入れとか。

コメント

いろいろですね

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