本を読む

読書やコンピュータなどに関するメモ

「多読術」

多読術 (ちくまプリマー新書)
松岡正剛
筑摩書房
売り上げランキング: 1821

 読書論というと、良書を読んで人生の糧にしなくてはならないみたいな話になりがちなのだけど、本書は、「コンビニでおにぎりを買うように本を読む」「酒を飲むように本を読む」「服を着るように本を読む」という、活字中毒な読書論。いわく「読書に貴賤なし」。最近では「千夜千冊」で知られる松岡正剛氏へのインタビューをまとめた本。読書人生をふり返る自伝的な感じ。

 本書でいう「多読」の論点は、単体の本ではなく、複数のものの関係性の中から能動的に新しいコンテキストを作り出すということだと思う。

  • 人生において同じ本を複数回読む:自分のとらえかたの違いを楽しむ
  • スポーツ選手がいろいろな筋肉を鍛えるようにさまざまな本を読む
  • 書いている対象と意識の二重進行
  • 対角線の編集読書:正反対のジャンルを決め、そのあいだをグラデーションをなすように読んでいく
  • 感読レセプター:理解できなかった本が、ほかの本を読んでから読むと理解できるようになったりする
  • 複合認知:読書体験には、内容だけでなく、たとえば文字の形や読むシチュエーションなども重層的に含まれる
  • 図書館や書店はそのものが読書
  • 本は、すでにテキストが入っているノート
  • 「書くモデル」を「読むモデル」にしていく
    • コミュニケーション
    • ズレと合致のゲーム
    • 意味の市場
  • 意識と無意識
  • 「情報の歴史」:本に登場する年号を片っ端から年表にマッピングした
  • リンクをふやす編集的読書法
  • 本棚の「三冊の並び」
  • 読前術・読中術・読後術
  • いろいろな読み方をする:机で読む、ソファで読む、風呂で読むなど
  • 好みの多様性
  • 読書は水たまり
  • インターテキスト
  • 類書を近い時期にまとめて読む
  • おもしろいと思った本から別の本に、ジグザグにつながっていく
  • 読書間隔を維持する
  • 「いい本」にめぐりあう確率は、最高で3割5分ていど
  • 「鳥の目」と「足の目」
  • 井上ひさしや本居宣長の「年表」「地図」作り
  • 単語の目録、イメージの辞書、ルールの群
  • 知人に薦められたり贈られたりした本を読む
  • 読書は他者との交際

 これを敷衍したのが、著者が以前から唱える「編集」論(すべての知的活動は広義の「編集」である、的な)なのだけど、それは置いておく。

 ちなみに、本書で紹介されている「餃子ロード」が読みたくなったのだけど、各種オンライン書店でも品切れらしい。残念。

餃子ロード
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甲斐 大策
石風社
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