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「ぼくと1ルピーの神様」

ぼくと1ルピーの神様 (ランダムハウス講談社文庫)
ヴィカス スワラップ
ランダムハウス講談社
売り上げランキング: 722
僕は逮捕された。クイズ番組で史上最高額の賞金を勝ちとったのが、その理由だ。

という文で始まる本書は、映画「スラムドッグ$ミリオネア」の原作小説だ。

 インドのスラムで暮らす18才の少年が、世界的なクイズ番組(日本ではみのさんがやってる、アレ)で全問正解をなしとげ、不正を疑われて逮捕される。しかし、彼が正解できたのは、たまたま苦労だらけの人生で得た知識に合った問題が出されたからだった。

 …というと社会派の重苦しい話みたいだけど、そうじゃない。貧困や宗教対立、児童虐待、犯罪などを背景にし、詳細に描写つつも、そうした社会の中で波瀾万丈の人生を送る主人公のさまざまなエピソードを、小説としてとても面白く描いている。

 手法としては、主人公の語りによる回想を、できごとの順番をわざとばらばらにして、クイズの各問題のシーンと結びつけて1章ずつ語っていく。先に言及された人名やエピソードの説明を後から出すなど、伏線が効いていて、ちょっとしたミステリみたい。そして最後には…

 というわけで、人生という冒険を乗り越えていく主人公の物語として、わくわくしながら読んだ。

 ちなみに、著者が本書を執筆したきっかけは、インドの貧困地域にインターネットを広めることで教養を身につけさせるプロジェクトからだとか。

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