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「神獣聖戦 Perfect Edition」上・下

神獣聖戦 上 Perfect Edition (上)
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神獣聖戦 下 Perfect Edition
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 実は好きなSFのひとつである「神獣聖戦」シリーズに、20年ぶりぐらいの新作が登場したので、読んだ。

 「Perfect Edition」と銘打っていて、一見改訂版っぽい題名になっているけど、実質は続編じゃないかと思う。つまり、「舞踏会の夜」か。「神獣聖戦」1~3とかを読んでないと、わからない箇所があるかも。…って調べたら絶版なのかぁ。

 内容は、ネタバレを含むので、「続きを読む」で。

 「神獣聖戦」は、人類が空間と時間の軛を越えて「鏡人=狂人M・M」と「悪魔憑きデモノマニア」の2つの種に分かれて戦う姿を描く連作。一話ごとに、場所も時代もテーマも文体も変えて、整合性のとれているようなとれていないようなでゆるやかにつながっている。たとえると、「人類補完機構」のスタイルで「果しなき流れの果てに」を描いたような。

 「神獣聖戦III」の最後に収められた「神獣聖戦13」では、メタフィクション(というのも前世紀に使い古された言葉だけど)というか夢オチに話を収束させるかと思いきや最後に…という展開だった。今回の「Perfect Edition」もその延長上といえる。量子力学の多世界解釈と精神病理を切り口に、「神獣聖戦」を再構成し、いわばメタな位置から語りなおした続編となっている。ただし、読んでいるとメタレベルが互いに交錯していき、最後にエピローグでメタレベルが…

 まぁ、メタフィクションとして整合させてしまうと、話が収縮した感じがするというのもあるわけで。上巻での「怪物の消えた海」や「幻想の誕生」の改変は、自分としてはいささか残念。

 ちなみに、シリーズ中では「円空大奔走」と「鯨夢! 鯨夢!GAME GAME」が好き。単体としてというより、全体の流れの中で。

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