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「サブプライムを売った男の告白」

サブプライムを売った男の告白―欲とペテンと無知!
リチャード・ビトナー
ダイヤモンド社
売り上げランキング: 2383


 元サブプライム不動産ローン貸付業者(レンダー)が、当時の現場の様子を体験談で語る本。経済とか金融とかの大きな話じゃなくて(そういう話もあるけど)、顧客やブローカー(代理店)のデタラメな様子を、豊富なエピソードを元に語っていて、面白かった。

 たとえば、ブローカーの事務所が汚部屋状態で、ごみの山をひっくり返して書類を探し回らなくてはならないというエピソードとか。いちばん笑ったのが、クリーブランドにいるブローカーの事務所を訪問するエピソード。支社長がグリズリーのような大男で刑務所帰り、事務所のドアはバズーカーでもないと破れない装備、ナイフのコレクションが壁に飾られていて仕事中にナイフ投げ、逮捕された仲間を釈放するよう裁判官と電話、と。まるでマンガ。

 それらのエピソードと考察の部分がバランスよく書かれているのもうまいところ。データをごまかしてでも貸し付けて自分の成績を上げたいブローカーのデタラメや、借金をしているほうがより融資を受けられるクレジットスコア制度の矛盾、それらを見えなくする分業化や証券化によって、サブプライムローンは破綻すべくして破綻したのだというのが筆者の意見らしい。もっとも、筆者のいたレンダー業界は本書ではあまり悪者に書いていないが。

 もうひとつ本書で驚いた点は、監訳者が内容とは関係なく、本書を「これから不動産で儲けるためのヒントを与えてくれる本」として紹介していること。いわく、これだけ落ち込んだ米国なら、バブルを乗り越えた日本人が儲けるタネがあるはず、とか。その発想はなかった。

コメント

監訳者は、それを地で言ってますね。先月は、苫小牧のホテルを買収して、再生しているようです。値段が下がったものは利回りがあがるということですね。

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