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読書やコンピュータなどに関するメモ

「爆笑問題のニッポンの教養」11~20巻

 爆笑問題が、各分野の研究者と対談するシリーズ。回によって、研究分野の予告編的な回や、専門とは別の話が続く回など、位置づけの違いがあるようだ。いずれも、研究内容にはそれほど踏み込んでいないので、あくまでも対談集として読む性質の本だ思う。TVでは見てないからよくわからないけど。

 20巻まで読んだので、11~20巻のメモ。

11. 生物が生物である理由

 著書「生物と無生物のあいだ」がヒットした分子生物学の福岡伸一氏。生物を形作っている分子は常に入れ替わっているという「動的平衡」の考え方をやさしく解説している。いわば、「生物と無生物のあいだ」のダイジェスト版。なら「生物と無生物のあいだ」でいいじゃんというのはさておき。

12. 万物は渋滞する

 これも著書「渋滞学」がヒットした西成活裕氏。「渋滞学」と同じように、サグでなんとなく速度が落ちて渋滞とか、セルオートマトンで説明とか、フロアフィールドモデルとかを紹介。これは映像で見たかったかも。

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13. 異形のモノに美は宿る

 伊藤若冲などを紹介してメジャーにした日本美術史の辻惟雄氏。奇想や想像力、ユーモアを軸に、日本や世界の美術を紹介している。これも映像で見たかったかも。

14. 人間は考える腸である

 腸管免疫学の上野川修一氏。食事や免疫系の話をからめて腸を紹介。なぜか上野川氏の朝食まで紹介していた。

 これを読んで、ヨーグルトが食べたくなった。あと、赤ちゃんは腸内細菌を母親から生まれるときにもらうのだとか。

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15. ひきこもりでセカイが開く時

 いろいろ著書のある精神医学の斎藤環氏。(サブ)カルチャー系の話とか人生論とかはさておき、臨床的な話が興味深かった。ひきこもりの人の8割はネットすらやっていないとか。

 あと、ボキャ天時代の爆笑問題の台本は、全部田中が書いていたんだという話は知らなかった。

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16. 生き残りの条件≠強さ

 「素数ゼミ」が話題になった、数理生態学の吉村仁氏。素数ゼミの話を中心に、進化と生き残りについて解説。「必ずしも、もっとも環境に適応した者が生き残るわけではない」というのがおもしろかった。

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17. 深海によ四〇億年前の世界を見た

 地球微生物学の高井研氏。深海熱水孔のメタン菌が最初の生命という説を、生物学と地質学の両面から説明。深海のさまざまな生物活動を紹介していて、映像で見たかったかも。

 が、後半は太田が暴走。「あんたのつまらない学問だよ!」とか吐き捨てたり。うーん、ここでは学問する人ならではの学問論のほうが聞きたいんだけど。

18. 人類の明日は晴れか雨か

 気象学の高薮緑氏。専門は熱帯の雲クラスターの規則的な動きである赤道波なのだけど、そのへんは対談外のコラムで解説しているぐらいで、コラムが充実している。対談は、天気とか雲とかについての世間話。

19. この世のすべては錯覚だ

 視覚心理学の北岡明佳氏。さまざまな錯覚図形を、類型ごとに紹介。人によって、錯覚を覚える類型が違うという話がおもしろかった。あの、どう見ても違う色なのに実は同じ色、というのはすごいなぁ。

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20. コトバから逃げられないワタクシ

 言語学の田中克彦氏。大学からは引退されているとのことで、専門の話というより、言語学全般に関するフリートークという感じ。飄々と語りながら、端々にいろいろ印象的な言葉が出てきていた。

  • 世界中で、食べ物はmで始まる単語がなぜか多い
  • 音声言語の前に身ぶり言語があるっていう説は、世界中から否定されている
  • ドイツ語で肩こりは「カーター(Kater)」
  • 日本語の辞書は、その言葉がいつ出てきたについて書いていないのが悪い点
  • 言語学には「言葉の乱れ」なんてない。英語はものすごく乱れた言語で、ノルマン=コンクエストでノルマン人がアングロサクソン人を征服して単語や文法にフランス語が入ってきた。たとえば、sheep(羊)はアングロサクソン系、mutton(羊肉)はフランス語。
  • 言葉を共有すると、言葉が必要ないぐらい近づく

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