「0ベース思考」
「ヤバい経済学」シリーズを書いたスティーヴン・レヴィットとスティーヴン・ダブナーのコンビによる本。2015年に発売された本だけど、2018年の今、たまたま読んだ。
テーマは「常識などのバイアスをゼロにして考える」ということで、それ自体は自己啓発書ではよくある。むしろ、本書のウリは「ヤバい経済学」と同様に、実験や先行研究、故事を豊富に使ってメッセージを裏付け、親しみやすいユーモラスな語り口でそれらを紹介する点だと思う。さらに本書の最後では、そのテクニックや、そこに至る2人のバックグラウンドが紹介されている。
というわけで、全体がどうと言ってもあまり意味がないので、本書のネタをピックアップ。
- サッカーでPKを蹴る方向
- デイビッド・キャメロン元首相との国民健康保険についての対話
- はっきり答えられるものから、そうでないものまで、小学生がどこから「アイ・ドント・ノウ」と答えるか
- 悪魔がいると信じる人の割合
- 1998年のポール・クルーグマン「2005年ごろにはインターネットの経済的影響はファックス以下だとはっきりするだろう」
- 高級ワインと安ワインのブラインドテスト
- 小林尊の早食いへのアプローチ
- 宗教の違いと年収
- 昔の奴隷商人が奴隷の顔をなめた理由
- ヘリコバクター・ピロリ発見の経緯
- 糞便移植
- 学力と眼鏡の無償提供
- アメリカ人の肥満とジャンクフード
- 環境保護の呼び掛けで効果があったのは、「ご近所のみなさん」という群集心理インセンティブ
- 「いますぐ寄付していただければ、二度と寄付をお願いしません」という「これっきり戦略」
- 1970年代の米中のピンポン外交
- ザッポスの戦略
- 温室効果ガスを破壊する工場に報奨金を払った結果(コブラ効果)
- デイビッド・リー・ロスがツアー契約書にm&mの条項を入れる理由
- 人材を獲得するために応募書類作成に時間がかかるようにする
- イギリス人将校に隠れて物事を進めるために「前もって言ってくれれば冷たいビールを用意します」
- ナイジェリア詐欺で疑陽性を減らす
- 生命保険詐欺の手口を「超ヤバい経済学」で公表した理由
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