FC2ブログ

本を読む

読書やコンピュータなどに関するメモ

「家康、江戸を建てる」

 このタイトルの小説だけど、物語上の主人公は徳川家康ではない。江戸に入った家康の命で、新しい都市のインフラが作られていく様子を、各分野を担当した官僚や職人をそれぞれのエピソードの主人公にして描く短編連作だ。そして、全体を通して見ると、やはり徳川家康が江戸を建てたという一冊になっている。

 それぞれの短編では、利根川東遷、小判、神田上水、江戸城石垣、江戸城天守という各事業が描かれる。いずれのエピソードも主人公と副主人公の2人がピックアップされる。前のエピソードの登場人物が後のエピソードで言及されたりというクロスオーバーの趣向もある。ちなみに、おなじみの大久保長安も出てくる。

 これだけの事業なので、トータルではけっこうな年月に渡っている。その間、戦国武将の世から官僚や職人の世に移り変わっていく。そして最後は、武将としてはパッとしなかったが政治家として徳川の世を固めた徳川秀忠がトリを飾る。

 帯の推薦文に「『ブラタモリ』と『プロジェクトX』が好きなら絶対に楽しめる」とあったけど、読んでみて、まさにその言葉がぴったりだと思った。

 著者は、第158回直木賞を受賞した門井慶喜氏。叙述トリックっぽい展開をしたりと、ミステリー畑出身らしい仕掛けもこらされている。ちなみに、門井氏は、渡良瀬川・利根川の合流点からもほど近い群馬県桐生市出身とのこと。

コメント

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://emasaka.blog65.fc2.com/tb.php/1425-ac9f7df7

 | HOME | 

Categories

Recent Entries

Recent Comments

Recent Trackbacks

Appendix

emasaka

emasaka

フリーター。
連絡先はこのへん

Monthly


FC2Ad