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本を読む

読書やコンピュータなどに関するメモ

「室町無頼」

 2016年下期直木賞候補にノミネートされた小説。ノミネート以前から面白いという評判は聞いていて、でもようやく読んだ。やはり面白かった。

 応仁の乱の直前頃に起こった蓮田兵衛の徳政一揆(私は本書で知った)を描く。ただし、それを最後のクライマックスに配置して、そこまでは主人公の成長や、主要人物の人となりを描く。

 その登場人物が魅力的なのが本書の最大の特長だと思う。ストーリーというより人物の魅力で話を引っぱっていくというか。

 背景は、京の川に餓死者の死体が多数流れ、金持ちは飽食しているという、貧富の格差が激しい時代。そこで農民より下の暮しをしていた牢人の子の才蔵が主人公となり、棒術ひとつで時代を駆けていく。

 蓮田兵衛と骨皮道賢という、実在した2人の人物が、物語としては主人公以上に活躍する。いずれも清濁あわせちつつ芯は理想家として描かれている。

 ほかにも、その3人が関わる芳王子という美女やら、脳筋キャラの馬切衛門太郎やら、魅力的な人物が続々と登場する。悪役の法妙坊暁信もいい味出してるし。

 清濁あわせもつ人物が革命を目指すというのは、ちょっと船戸与一の南米ものを連想した。あと、雰囲気はマンガ「バンデット 偽伝太平記」とか。

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