本を読む

読書やコンピュータなどに関するメモ

「東西奇ッ怪紳士録」

東西奇ッ怪紳士録 (小学館文庫)
水木 しげる
小学館
売り上げランキング: 119,518

 水木しげるが、古今東西広いジャンルで奇人の生涯をそれぞれ短編で紹介する短編集だ。奇人といっても、まとめて読んでみると建築や発明関係の人が多い。

 たとえば二笑亭の渡辺釜蔵と、シュヴァルの理想宮のフェルディナン・シュヴァルという、東西の奇怪建築を作った人物がそれぞれ取り上げられている。傑作「始祖鳥記」や筒井康隆「空飛ぶ表具屋」という小説でも取り上げられた、日本で初めて空を飛んだ浮田幸吉も「幸吉空を飛ぶ」で描かれる。最初のほうで大きなページ数を占めている平賀源内もそれらと同じカテゴリーか。これらの人物を、作中に登場する水木サンは羨望と同情の目で語る。

 「劇画ヒットラー」に続いて、アドルフ・ヒトラーも「国家をもて遊ぶ男」で登場する。ここでは前述のとおり、建築に執着する面を多めに描いている。

 「貸本末期の紳士たち」は、水木サンの自伝モノや奥さんの「ゲゲゲの女房」でもおなじみの、貸本マンガが廃れていく時代を、そこで出会った奇人たちを中心に描く。

 ちょっとノリが変わるのが、旅シリーズと呼ばれる、アフリカやボルネオ、ニューギニアのヘンテコな人々を取り上げた3作品。土着的でときに猥雑なノリで描かれる。

 以上のような感じで、脈絡があるようなないような、独特の人選が面白い。

コメント

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://emasaka.blog65.fc2.com/tb.php/1396-f856d1ba

 | HOME | 

Categories

Recent Entries

Recent Comments

Recent Trackbacks

Appendix

emasaka

emasaka

フリーター。
連絡先はこのへん

Monthly


FC2Ad