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「ここまで変わった日本史教科書」

ここまで変わった日本史教科書
高橋 秀樹 三谷 芳幸 村瀬 信一
吉川弘文館
売り上げランキング: 7,176

 オジサン世代が「いまの学校では鎌倉幕府成立を1192年じゃなくて1185年と教えてるんだよ。『いい箱作ろう鎌倉幕府』ってね」とドヤ顔で言ってるシーンはきっと全国であると思う。実は本書によると、いまは「いい国作ろう源頼朝」になっていて、1192年に源頼朝征夷大将軍に任じられたことをもって「名実ともに成立した」と書いている教科書が多いという。そして鎌倉幕府の成立年は、段階的に成立したので断定できないという見解らしい。

 また、TVやインターネットでは「江戸時代の鎖国はなかった」といったセンセーショナルな言いかたがなされがちだ。それに対し本書では、教科書から「鎖国」の語が消えつつあり「四つの口」での外交に言い方が変わってきているとする。そのうえで、歴史上の事柄について複数の解釈ができることを学ぶ「歴史の説明」の教材として、いわゆる「鎖国」がとりあげられているという。つまり、視点によって、貿易していたようにも閉ざしていたようにも見えるというわけだ。

 言い方が変わったといえば、1980年代まで「縄文式土器」と言われていたものは今は「縄文土器」と呼ぶそうだ。

 あとは、遣唐使は廃止ではなく中止だったとか、江戸時代の「藩」は公称ではなかったとか、毎度おなじみの北条早雲の名前や田沼意次の評価とか。

 という具合で、書名から想像しがちな煽りではなくて、けっこう地道に日本史の定説の変化が書かれている。なにしろ、がらりと変わったと強調されているのが藤原京の大きさだったりするし。

 ちなみにオジサン世代としては、バブル時代とジュリアナ東京が日本史の教科書に登場しているというのはちょっとした感慨がある。もちろん、ジュリアナ東京のオープンがバブル崩壊後の1991年というのも付記されているそうだけど。

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