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読書やコンピュータなどに関するメモ

「Blow up!」全2巻

 永見緋太郎シリーズのことを考えてたら、ふと、ジャズ漫画「Blow Up!」のことを連想した。「あれってずっと絶版状態なんだよなぁ」と思いながら検索したら、電子書籍版が出てた。さっそく買って読み返す。

 大学を中退してプロのミュージシャンを目指すサックスプレイヤーの主人公が、下積み生活の中から上を目指す物語。バブル時代の片隅で貧乏して、練習できないとかキャバレーの仕事で危ない目にあったりするけど、主人公は基本的に一途でひねてない若者で、さわやかな青春物になっている。

 その一方で、音楽で食っていく厳しさや挫折の部分は、主に周囲の人々を通して描かれている。スタジオミュージシャンとして腕がよく人望もあるけど自分のバンドになると何かが足りないベテラン。神様と呼ばれる世界的なミュージシャンがプレッシャーで自信を失いながらそれを毎回はねのけて名演奏を聴かせる姿。天才的な演奏を聴かせながら女でしくじるライバル。サラリーマンとミュージシャンをかけ持ちしてどちらの道を取るか迷う仲間。実家の仕事を継いだ、主人公の兄も、そうした要素の一つか。

 そうしたエピソードは、いま思うと若い頃読んだときにはいまひとつピンと来てなかったけど、おっさんになって読み返すとその重要さに気付く。作者の描写や視点も、主人公とぶつかったり道が違ったりする人物、たとえば大物ミュージシャンの息子やら、ミュージシャンに挫折した芸能マネージャーなどにも優しい。

 あと、演奏シーンを細かく描かず、1コマの絵で表現していて、うまいなあと思う。このへんは、小説や映画、アニメなどと違った、漫画ならではの見せ方だ。

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