本を読む

読書やコンピュータなどに関するメモ

「世界のエリートは大事にしないが、普通の人にはそこそこ役立つビジネス書」

 「ペリーがパワポで提案書を持ってきたら」「耳なし芳一をパワポにする」など、数々のプレゼンのパロディで鳴らした「デイリーポータルZ」(DPZ)の林雄司さんが、いかに仕事している風にみせかけるかを伝授する、意識低い系のビジネス書!

 ……かと思って読んだら(そういうネタもあるけど)、実は「林雄司さんが語る『デイリーポータルZ』のつくり方」という、ファンにはたまらない本だった。意表をつかれた。

 書き方は脱力系だし、いいことを言おうとするとすぐ脱線するんだけど、けっこうまじめに役に立ちそうなことがいろいろ書かれている。ただし、企画やコンテンツに関わる人向け。

 けっこうストイック。「笑いを全面に出さない、それをやるとバンジージャンプとか自分を追い込む方向に行きがち」とか。「PVは無視。ページビューをあげようと思ったら猫や肉料理をテーマにした記事を書けばある程度あがる。それは『デイリーポータルZ』の方針の真逆」とか。

 「おもしろくするために皮肉を書いたり安易な自虐に走らない」というのも、確かにそのへんDPZには少ないな。「皮肉や危ないことやエロいことを書こうとすると、それ自体が目的となったりステロタイプになったりする」とか。あと、「オチはなくてもいい。できすぎた話は嘘っぽい」というのもDPZらしい。

 「DPZからはネットっぽい感じを排除したい」というのは前にもインタビュー記事で読んだことがある。ネタどりも、タクシーや街、本屋などで、自分のふだん見ていないものを見る、SNSは似た趣味の人が集まるので意外性がない、とか。

 一方、素材のアレンジ方法の定番とか、得意パターンを作っておくというアドバイスとかは、ストレートに役立つ。

 かと思うと、「商談は真剣に」という話のはずが、なぜか「おしっこ金閣寺」の話になったりするので油断がならない。

 いちばん重要なこととして繰り返し出てくるのが「自分が面白いことを書く」ということ。まあそれがネタ出しで一番大変なんだけど。

 そうそう、冒頭で挙げた「ペリーがパワポで提案書を持ってきたら」「耳なし芳一をパワポにする」あたりのシリーズが、巻末にカラーで収録されている。やっぱり芸こまかい。

コメント

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://emasaka.blog65.fc2.com/tb.php/1224-ab698aae

 | HOME | 

Categories

Recent Entries

Recent Comments

Recent Trackbacks

Appendix

emasaka

emasaka

フリーター。
連絡先はこのへん

Monthly


FC2Ad