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読書やコンピュータなどに関するメモ

「アップル帝国の正体」

アップル帝国の正体
アップル帝国の正体
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後藤 直義 森川 潤
文藝春秋
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 9月、iPhone 5s&5c発売の直前ぐらいに読んだ本だけど、今年読んだ本に関する覚え書きの棚卸しとして。

 アップル社現CEOのティム・クックは、生産工学を学び、製品のデマントからサプライまで無駄や在庫を最小にするところに手腕を発揮していると言われる。そのために世界各地の工場に影響を及ぼし買い付ける様子を植民地運営になぞらえたのが書名だ。

 そして本書では、その日本における影響力を、さまざまな取材から描いている。特に日本の工場がどのぐらいアップルの傘のもとにあるかというあたり。アップルの公式情報で関係事業所が日本で200箇所以上ということで、アップル向け製品を作る工場を全国地図にマップした「日本全国に広がる“i Factory”」という図は圧巻だ。

 具体的には、シャープの亀山工場にアップルが1000億円を出資し、シャープの人も入れないアップル専用オフィスも設けられ、アップル専用工場のようになっていたとか。ソニーはiPhoneのカメラのイメージセンサーをすべて作っているとか。工作機械のファナックの最大顧客はアップルとか。

 一方、台湾の鴻海グループについても節を設けて解説されている。

 ただし、ディスカウントに応じない会社は躊躇なく切られる。さらに、アップルの取引先は神経質なまでの秘密保持契約を結ばされる一方で、逆にアップルには工場の情報などをすべて丸裸にされるとか。

 たとえば、iPodのステンレスケースを研磨する技術で知られた燕市の小林研業では、ある日、作業のビデオ撮影が3日間入り、やがてアップルからの注文が止まった。技術がアジアに移転されたのではないかという。そのほか、小型モーターのシコーの“アップル倒産”なども。

 製造業以外でも、販売店や携帯キャリア、音楽業界などについても章が立てられている。家電量販店への卸しの統制とか、iPhoneでは販売助成金をキャリアがアップルに払うとか。あと、孫正義氏がスティーブ・ジョブズやティム・クックに直接交渉して日本でだけiPhoneをSIMロックにした話なども書かれている。

 あと、iPhone 5c発表より前に出た本なんだけど、iPhone 5cのようなプラスチックケースだと静電気により液晶パネルの不具合が起きやすい、というシャープ関係者の証言が載っていて驚いた。

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