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読書やコンピュータなどに関するメモ

「コミック 文体練習」

コミック 文体練習
コミック 文体練習
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マット マドン
国書刊行会
売り上げランキング: 202,268

 「冷蔵庫のところに行く途中で時間を尋ねられ、何を探していたのか忘れてしまった」という1ページのテンプレートを、99とおりのマンガにするという本。形態模写100連発というか。

 たとえば、主人公の視点にしてみたり、声をかけた側の視点にしてみたり、窓の外からの視点にしてみたり。最後から遡ってみたり、回想にしてみたり。絵柄を濃厚にしたりシンプルにしたり音だけで表現したり。だれそれ風にしたり。セリフを入れかえたり、上野顕太郎場面を入れかえたり、西部劇にしたり、スペースオペラにしたり、タペストリーにしたり。

 題名のとおり、レーモン・クノーの「文体練習」がやっていることをコミックでやっている本なんだけど、要はちょっと昔に流行した「爆発音がした」みたいな感じ。ただし、特定作家の模写をいかにそれらしくするかみたいな深さ方向ではなく、いかにバリエーションを広げるかのアイデアの幅方向を追いかけている。ひとりブレストというか、上野顕太郎や清水義範から形式だけを抽出したというか。ストーリーも、キャラも、お約束もなくても、コミックって成り立つんだなあ(おおげさか)。なので、万人向けというわけではないけど、そういうのが好きな人(私も含めて)には楽しめる内容だと思う。

 ちなみに、99とおりのバリエーションの中には「マンガ(Manga)」というのもあった。右から左にコマが進み、部屋は畳敷き。そしてパンチラ。

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