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「闘う物理学者!」

闘う物理学者! (中公文庫)
竹内 薫
中央公論新社 (2012-08-23)
売り上げランキング: 240,554

 物理学者のショート伝記集。ミニ講義の内容を書籍にまとめたということで、一般向けに、ときには下世話に物理学者の人物像を紹介している。社会との軋轢のところも興味深いけど、論争とか性格の違いとかを特に面白く読んだ。

 また、本文に加えて「ちょっと長めのエピローグ」で、ノーベル賞を風刺するようなことを書いている。ヒッグス粒子のノーベル賞は誰の手にとか、ヒッグスの名前が付いている理由とか、やや下世話に興味深い。

 以下、各章3行縛りでメモ。これだけ見ても面白くないので、興味を持った人は書籍をどうぞ。

  • ファインマン vs. ゲルマン
    • フレンドリーで文章が上手くないファインマンは、口述筆記してベストセラーになった
    • 生真面目で洗練された文章を書くゲルマンは、一般人には難しいことを書いてベストセラーにならなかった
    • 「クォーク」「アップ」「ダウン」「チャーム」「ストレジ」はゲルマンのネーミング
  • ガリレオ vs. ローマ法王
    • ガリレオは「それでも地球は周っている」と言っていない
    • ローマ法王ウルバヌス8世や何人かの枢機卿に支持を受けていた
    • 政治的に追いつめられた法王のパフォーマンス
  • アインシュタイン vs. ボーア
    • アインシュタインやシュレーディンガーらは「実在論」
    • ボーアやハイゼルベルグ、ボルンらは「実証論」
    • 「シュレーディンガーの猫」は、実証論への反論
  • ノーベル賞 vs. フランクリンメダル
    • ノーベル賞は三名まで限定、選考も保守的
    • 希少価値のビジネスモデル?
    • フランクリンメダルとノーベル賞の重複受賞者は多い
  • ボーム vs. アメリカ「帝国」
    • 博士論文が軍事機密に、赤狩りで国外追放
    • 「波 or 粒子」でなく「波 and 粒子」
    • 場かポテンシャルか
  • ランダウ vs. スターリン
    • エネルギー保存の法則とエンゲルス
    • 同僚が「彼ならこの問題を解ける」と言って釈放されたら、本当に解いてノーベル賞
    • 「自動車事故」により脳に損傷を受けた晩年
  • マリー・キュリー vs. 差別
    • オブセッション的に追求するタイプ
    • 研究対象とも、性差別とも、外国人差別とも闘う
    • 恋人との手紙は「放射能に汚染されている」として1990年代まで公開されなかった
  • 湯川秀樹 vs. 朝永振一郎
    • 湯川の先行する業績を見て焦りふさぎこむ朝永
    • 科学エッセイの朝永と、詩人タイプの湯川?
    • 複雑な「くりこみ理論」と、結果としては単純な「中間子」?
  • ホーキング vs. ペンローズ
    • 物理学上の“賭け”に負け続けるホーキング
    • トイレットペーパーの柄に図形を使われて訴えたペンローズ
    • 実証論で無神論のホーキングと、実在論のペンローズ

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