本を読む

読書やコンピュータなどに関するメモ

「不熟」

不熟  1970〜2012 諸星大二郎・画集 Morohoshi Daijiro ARTWORK
諸星 大二郎
河出書房新社
売り上げランキング: 881

 諸星大二郎によるカバーなどのカラー画を中心に集めた画集。スケッチなどもあり。カバー裏は高橋葉介との対談。

「機動戦士ガンダム サンダーボルト」1巻

 1年戦争の終り近いころ、サイド4「ムーア」跡、破壊されたスペースコロニーの残骸だらけの「サンダーボルト宙域」を舞台にした、天才パイロットと神技スナイパーの一騎打ち。モビルスーツをはじめとして、メカのデザインや描写が中期MLMの発展形っぽくてカッコいいな。ミリタリーコミックは詳しくないけど、ストーリーはちょっと初期の戦場まんがシリーズを連想した。一騎打ちものなので、「君の名は」化せずに、終わりどころでキッチリと締めるといいと思うけど、勝手かな。

「FRONT MISSION DOG LIFE & DOG STYLE」10巻

FRONT MISSION DOG LIFE & DOG STYLE(10)(完) (ヤングガンガンコミックス)
太田垣 康男 C.H.LINE
スクウェア・エニックス (2012-10-30)

 死亡フラグだらけの近未来戦場マンガ、完結。最後は、読者の分身といえる鬼畜カメラマン犬塚のターンに。

「極道めし」10巻

極道めし(10) (アクションコミックス)
土山 しげる
双葉社 (2012-10-27)

 「囚人が思い出の“ふつうのメシ”の話をする」だけの話が飽きさせず続き、とうとう完結。話王大会がどうなることやら、特に伝説の話王がチャチくならないだろうかと思ってたけど、うまいぐあいに着地した。で、最後は原点に戻り、なんでもない囚人のなんでもないメシ話でシメ。ごちそうさまでした。

「日経Linux」2012年11月号

 あと少しで次の号が出る時期だけど、次の号の「ディストリビューション100連発」特集で執筆に参加していたため(←これは宣伝)、それが終わってこの号をようやく通読した。

 特集1は「タブレット機ならLinux」ということで、タブレット端末をLinuxにつないだり、UltrabookにLinuxを入れたり、ブラウザーOSを使ったり、Nexus 7のrootを取ったり、Galaxy TabにchrootのUbuntuを入れたり、Koboを改造したり。しかし、UltrabookにLinuxを入れるのって面倒なんだな。

 特集2は「Linuxエンジニアが今知るべき7つの技術」として、AWS、OpenFlow、OpenStack、HTML5、Node.js、Hadoop、KVMを図解で紹介。

 特集3が「Windows 8 vs. Ubuntu」。Ubuntuを使ってる人にとっては、Windows 8の特徴の紹介となるか。

 「GREE年間総合大賞ソーシャルゲームの裏側」と題した記事の前編が載ってる。gumiの「FIFAワールドサッカー」でのトラブル事例とその対策を中の人が解説する記事。今回は、memcachedが高負荷→すべてのユーザーが同じデータを参照していた→アプリのロジックを変更、という件と、KVSのTokyoTyrantがメモリに乗り切らなくなると性能が出ない→MySQLをKVSに、という件。ここまでリリースから6日間でのできごとだとか。

 特別連載で、アシスト社が社内のWindowsをUbuntuにリプレースした体験記がスタート。今回は、社内の全PCでUbuntuをLive CDから起動して、ハードなど(各種ボタンとかプロジェクターとか)の動作状況を調べた話。

 レッドハット中井氏のサーバー構築連載は、DNATとSNATによるNATの構築について解説し設定している。

 Matz氏のmruby連載は、mrubyをとりあえずビルドして動かす方法や、CRubyとmrubyの違いについて。

 マンガ「#!シス管系女子」は、シェル変数によるシェル内のパーツの共通化。「一家で痴漢」ってw。ちなみに、ちょっとしたところだけど、著者による訂正も出てる。LPIC連載は、PHPやPostgreSQLをyumでインストールする対話型説明に、試験例題をからめて展開。Linux活用超入門連載が、アプリの自動起動というテーマで、GNOMEでの自動起動、Upstartやsysvinit互換スクリプトによるサービスの起動、cron、at。

 旧型PC+Linuxディストリビューション連載は、百数十MBの容量でUSBメモリから起動してXMBCのメディアセンターになる「GeeXboX」。

 そのほか、USPシェルスクプト連載が、curlによるTwitterボットと、Tsukubaiによる予実管理。ハイブリッドAndroidアプリ開発連載が、Node.jsとExpressによるサーバー側のプログラム。PaaS連載が、HerokuでのJavaアプリの実行。カーネル機能連載が、メモリーのオーバーコミットをさせないようにするカーネルパラメータ。あと、開発者インタビューがVA Linuxの山幡為佐久氏。

泡坂妻夫「生者と死者」のKindle化リクエスト?

 Amazonに「Kindle化リクエスト」機能が付いたと聞いて、泡坂妻夫「生者と死者」を見てみたら、やはり表示されていた。

awasaka-kindle.png

 ……いや、票が集まっても、この本のKindle化は難しいと思う。

 なお、コンビニの「20才以上」ボタンなみに言わずもがなのことを書いておくと、すべての本に付いているので当然ではある。また、単に面白がってるだけで、AmazonやKindleや電子書籍を揶揄する意図はない。

「Q.E.D.」43巻、「C.M.B.」21巻

 毎度おまちかねミステリーコミック「Q.E.D.」と「C.M.B.」が今回も同時発売。ネタバレしないように注意しているつもりだけど、念のためご注意を。

 「Q.E.D.」43巻は、「検証」と「ジンジャーのセールス」の2編。

 「ジンジャーのセールス」は、天才セールスマンと塔馬君の頭脳対決。何が起きているのか自体が謎というスリリングな展開で面白かった。読み返してみると、うなずかされる。エイプリールフールの話を思い出した。

 「検証」は、豪邸での殺人事件に関するアリバイ検証の物語。ドラマ的には犯人がなんとなくアレかなと思うのだけど、実際の伏線とか推理とかがなるほど。このトリックは日本のアレかな。

 「C.M.B.」21巻は、「冬木さんの1日」「湖底」「エルフの扉」「バレッタの燭台」の4編。

 地味な話だけど、「冬木さんの1日」がよかったな。亡くなった父親の謎を娘がたどる話。「いい話」というより、なんとなく遠い気持ちにさせられる話で、それも含めて夏草の話を思い出した。父親の友達がいい味出してるのは、同級生もののバリエーションか。

 あと、トランプの手品は私もひっかかった。タネあかしを読むまでには気がついたけど(と言いわけ)。

 「エルフの扉」は、ねずみ男キャラのマウの店にからむ事件から、マウの過去が読者に明かされる話。だけど底までは見せないところがうまいな。博物ネタは、フンババの像、オルメカ文明。

 「湖底」は、名家の娘が婚約者の死の謎を追う話で、博物ネタは琵琶湖水中遺跡。「バレッタの燭台」は、聖ヨハネ騎士団の遺した燭台の預け先を裁定する話。

「大帝の剣」4・5巻、「妖星伝」

大帝の剣4 <幻魔落涙編>
夢枕獏
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大帝の剣5 <聖魔地獄編>
夢枕獏
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 本屋の店頭で、春に夢枕貘氏の「大帝の剣」の4・5巻が出て完結していたことを知って、買って読んだ。

 これの前あたりは、主人公である万源九郎の登場回数が減ったりしたけど、この巻ではかなりSF色の濃い展開になって、源九郎もよく登場。ただし、肉体派というより観察者っぽい。ともあれ、最後はけっこう、らしくまとまった。当初の構想である、シルクロードを旅しながら化物退治する展開も読みたかった気がするけど、まあ、しかたない。

完本 妖星伝〈1〉鬼道の巻・外道の巻 (ノン・ポシェット)
半村 良
祥伝社
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 その勢いで、「大帝の剣」が明らかにオマージュしている「妖星伝」全巻を、20年ぶりぐらいに読み返した。やっぱすごい小説だわ、これ。

 30年ぐらい前に書かれた有名作なので詳細は省略するとして、ざっくりいうと、「神州纐纈城」を下敷にしたっぽい中で、山田風太郎の忍法物っぽいエログロ鬼畜な修験者たちが宝を探す時代SF。大きな筋としては、「幼年期の終わり」と「カムイ伝」が並行して進んでいるような感じだ。

 改めてすごいと思ったのが、1つの物語ではなく、登場人物の数だけの物語が進行し、それらがからみ合って、糸が撚り合わさって綱になるように大きな物語になっている構造だ。そのため、登場人物たちのキャラはわりと立ってるのに、これという1人の主人公はない。1つのエピソードが結末を迎えると、さらに斜め上に新展開していくし。「人道の巻」の後半がああ展開するというのは、いちばん印象に残っていた。

 そういう意味で、十数年を置いて書かれた最後の「魔道の巻」はやはり、話が直線的で、ちょっと異質な気がする。

「Software Design」2012年10月号

 また発売から半月以上たっちゃったけど、通読したのでメモ。いつにも増して、自分に響く記事が並んでいた。

 第1特集は、DevOps(開発のスピードに柔軟に応える運用、開発で自動化する運用)で定番の、サーバー環境セットアップシステム「Chef」。Chefの基礎や、knifeのさまざまな使い方、Chef Soloでの使い方、Vagrantでレシピをテストする技、KickstartからChefを呼び出すアメーバピグでの事例などを解説。Kickstartへのパラメータを、カーネルのブートパラメータとして渡すというのは、なるほど。

 第2特集が、Linuxでのプリント。アプリとCUPS、スプーラ、foomatic、PPD、プリンタのそれぞれが何を担当しているかという構成から、そこでの実際のデータの流れ、プリンタのディスカバリ、プリンタの種類などまで、体系的に解説。しかも、座学だけじゃなくて、データの流れをハンズオン形式で確認するところまでカバーしている。Appendixとしては社内PCをLinuxに置きかえたアシスト社の事例も載ってて、ベタなトラブル例で参考になる。

 単発記事で「SSH力をつけよう」。基本的な使い方から、各種設定、エスケープキャラクタ、ポートフォワーディング、多段接続、VPNトンネリング、トラブルシューティングなど、簡潔ながらいろいろなTipsを紹介している。

 短期連載で、奥一穂氏による「JSX入門(前編)」。JSXの概要や狙い、JavaScriptの差分の文法などを解説。

 新連載でsyuu1228氏による「ハイパーバイザの作り方」。第1回は、VT-xに至るx86仮想マシンの歴史と、VMEntry・VMExitの動作の解説。

 新連載といえば、レッドハットによるエッセイっぽい連載「レッドハット恵比須通信」も始まってた。第1回は藤田稜氏。

 ほか、Linuxカーネル連載が、ちょうど9月末にリリースされたLinux 3.6のBtrfsの新機能。Ubuntu連載が翻訳のプロセスについて。Windows 64bit Emacs連載がDLLを読み込んでEmacs Lispから使う機能。USPシェルスクリプト連載がrsyncによるDropbox風同期システム作り。iOS連載が、LLVMの歴史とiOS/OS Xとの関係について。Android連載が、MicroBridgeによるフィジカルコンピューティング。「システムで必要なことはすべてUNIXで学んだ」が、NanoBSDによるDNSサーバーやDHCPサーバーのアプライアンス。Hack for Japan連載がオープンデータハッカソン。はんだづけカフェ連載がScratch。pha氏連載がSNS疲れ。

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