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読書やコンピュータなどに関するメモ

bash 4.0:サブシェルのPID

 こんなスクリプトを書く。

echo $$
(echo $$ | cat)
(echo $BASHPID | cat)

 bash 3.2での結果。

12111
12111

 サブシェルの$$は親シェルと同じ。BASHPIDは無し。

 bash 4.0での結果。

12122
12122
12127

 $$は変わらないが、BASHPIDでサブシェル自身のPIDがとれる。

bash 4.0:名前つきバックグラウンドジョブ

 bash 4.0のmanpageでは「Coprocess」とだけ書かれている機能です。ksh由来だそうです。

 まずCoprocessを起動します。ここでは入出力を確認するため、Perlの$|を使ってバッファリングしないように指定しています。

$ coproc hoge { perl -pe '$|=1; s/$/xxx/'; }
[1] 29958

 このCoprocess「hoge」は、配列hogeに情報が入っています。まずhogeの標準入力にテキストを送ります。

$ echo fuga >&${hoge[1]}

 次に、hogeの標準出力からテキストを取り出します。

$ read -u ${hoge[0]} s; echo $s
fugaxxx

 処理された内容が出力されました。

 なお、今回の内容はBash Hackers Wikiの「The coproc keyword」の項を参考にしました。

第10回LFJS講演「メモリ管理の動向」を聞いた

 2月25日に、Linuxカーネル開発者のセミナーイベント第10回The Linux Foundation Japan Symposiumというのが開催された。

 海外から講演者を招いたりしていくつかの話がなされた中で、小崎資広氏の「メモリ管理の動向」についてメモ。間違いなどありましたらご指摘ください。

 「Linux Kernel Watch」のメモリ管理特集みたいなノリで、技術はもちろん、Linuxカーネルの開発における物事の決まり方や、そこにコミットしていくための心得を多めに入れて、カーネル開発者たちにアドバイスしていたと思います。

  • Split-LRU VMの共同開発者
    • 日本では「Linux Kernel Watch」でライターと思われちゃっているような(笑)
  • LKML
  • 英語の壁は気にしなくていいよ
    • Andrew Mortonのオーストラリア英語のニュアンスがイギリス人と通じないこともある
    • ちなみにAndrew Mortonはときどき寒いギャグを言うことでも知られている(笑)
  • 2008年トピック
  • -mm tree終了
    • mmotmに移行
    • Linux Nextの登場による
      • Andrewがいままで全部やっていたけど、メモリ管理に集中できるようになった
  • 大きなlockless pagecacheとSplitLRU VMがほぼ同時にマージ
    • パッチコンフリクトで-mm treeが壊れる
    • -mmとmmotmの差が広がる
    • みんなmmotmにマージ
    • -mmの更新頻度がさがる
  • SplitLRU VM
  • 2本だったページ管理用LRUを2→5
    • ページ回収の効率化
  • 管理用構造体のバランスが悪かった
  • 大規模DBと相性がよくなかった
    • DBMSは共有メモリを大量に使う
    • Linuxはメモリプレッシャーが低いうちは要Swap I/Oページは回収しない
      • 共有メモリは回収されない
    • いろいろな種類の回収ページが1つのリストにまじっている
    • 性質ごとに分ける
  • スワップアクセスは通常ファイルの3倍遅い
    • ランダムアクセス
    • スワップアウトよりファイルキャッシュ破棄を優先したい
    • 例外:tmpfs
  • Lockless pagecache
  • CPU数が増えればロック競合は増える
  • メニーコアがローエンドに
  • 巨大ファイルが一般的に
    • ファイル単位でロック→競合が発生しやすい
  • rwlock staration probrem
    • 複数のCPUがreadしあうとwriteのためにキャッシュを破棄できない
  • MMU notifier
  • KVM Guestのページのswap-outを可能に
  • Hostのswap-out時にKVMにspte (secondary pte) を無効にするための通知を送信する
  • 性能に大きく影響するが、メリットがあるのはKVMだけ、ということでモメた
    • 仮想化の流行
    • HPCにも必要との意見 (DMAとか)
  • spte: Guest Virtualメモリから物理アドレスの変換をキャッシュするテーブル
    • Hostで回収が発生して動くと不正参照に
    • callback関数でKVMに通知する
  • Mem-cgroup
    • 秋のLFJSでやってたので略
    • 秋のTodoは半分ぐらい解決された
  • Reclaim bail out
  • ページ回収しすぎるケース
  • 活発なworkloadを実行中は、ほとんどのpageに参照bit
    • ゲームとか
  • スキャン量を上げる→参照bitが落ちるとがんがん回収
    • 回収量によってもreclaimを中止するべき
  • が、Andrew MortonがNAK
    • 「昔同じパッチを入れたが、revertされている」
    • 「revertされた理由は忘れたが、なんかあったはず」
    • 全世界が驚愕(笑)
  • 議論のすえ、理由ないNAKはナシということでマージ
  • するとAndrewがpatch descriptionに大量に加筆 (歴史的グチ)
  • たまらず小崎さん、俺が過去MLを調べるとメール
  • Andrew、それを待っていたと返事(笑)
    • リーダークラスの人が他人に頼むのを遠慮していることもあるので、その空気を読むとコミットできちゃったりすることがある
  • Hackbenchで30% up
  • SLQB
  • いいかげんSLABを捨てたいというカーネル開発者たち
    • スパゲッティコード化していてメンテできない
    • が、SLUBはTPCCベンチで性能が落ちる
  • SLUBより新しいアロケータ登場
    • 高速というふれこみ
  • ベンチマーク競争
    • SLUBとSLQBともにどんどんコードが変わる
    • コーナーケースが見つかり、どんどん改善される
    • ユーザーにとって、いいこと
  • 「Q」は何の略、というツッコミ多数(笑)
    • 「Z」にしようというギャグも(笑)
  • High order allocation是非論争
    • 複数のページをくっつけてアロケーションする
    • 速くなるケースと遅くなるケースがある
    • 8Kぐらいをthresholdにするといいのではないかという結論
  • パッチは論理的に正しいだけではだめ、ベンチマーク重要
  • 最後に
  • Linus「みんなが使っているようなパッチであれば、マージしないということはない」
    • 実験的なパッチでなく、本当にみんなが使うものであれば、きっとマージされる
  • Q: LKMLのすべてに目をとおすコツは?
    • チェックしてもらうコツでもあるけど
    • 有名人
      • AndrewのAnnouceだったらみんな見るよね
    • 気をひくSubject
      • 機能より改善点
    • スレッドが伸びていて、メンテナが議論している
      • 過去ログ読め、とツッコまれているのはスルーされる
      • そいういう人と認識されると不利
  • Q: ベンチマークは人工的
    • ベンチマークのジャッジはする
    • 網羅的ではない
    • 定番のベンチはある

bash 4.0:テキストファイルを行単位で配列に読み込む

 bash 4.0では、タイトルに書いたような機能が、readコマンドみたいな感じで使える。

 まず、こんなテキストファイルを用意。

$ cat sample.txt
これはサンプルテキストです。
読み込んでみましょう。

ここまでが内容です。

 このファイルをmapfileコマンドで配列aryに読み込む。

$ mapfile ary < sample.txt

 読み込んだら、aryの各要素を表示してみる。なお、こちらは従来からある方法なので念のため。

$ for e in "${ary[@]}"; do echo "[$e]"; done
[これはサンプルテキストです。
]
[読み込んでみましょう。
]
[
]
[ここまでが内容です。
]

 各要素には改行も含まれることがわかる。

 mapfileにコールバックを指定して、何行か読み込むごとにコマンドを実行させることもできる。

$ mapfile -C 'echo reading' -c 1 ary < sample.txt
reading 0
reading 1
reading 2
reading 3

 -Cのあとに指定した文字列がコールバック。指定した文字列のあとにスペースと行番号をつけたコマンドが、-cで指定した行数を読み込むごとに実行される。

 なお、mapflileはreadarrayというコマンド名でも使える。

bash 4.0:bashにハッシュ

 言語によってハッシュとか連想配列とか呼ばれるアレが、bash 4.0に新登場。bash 4.0のマニュアルでは「連想配列」(associative array)となっている。bashで「ハッシュ」というとコマンドのパスをキャッシュしておく奴のことだけど、タイトルはダジャレで。

$ ary[hoge]=52
$ echo ${ary[hoge]}
52

 これは使えそう。

 ちなみにこれも、zshにある機能。ただし、zshの場合は先にtypesetとかdeclareとかで宣言しておかないとエラーになる。

bash 4.0:大文字小文字変換のワード展開

 実行例。

$ s=abCDef
$ echo ${s^}
AbCDef
$ echo ${s^^}
ABCDEF
$ echo ${s^^[be]}
aBCDEf
$ echo ${s,,}
abcdef
$ echo ${s,,D}
abCdef

bash 4.0:数値列のブレース展開

bash 3.2:

$ echo {01..10}
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

bash 4.0:

$ echo {01..10}
01 02 03 04 05 06 07 08 09 10

 zshみたいな感じ。

bash 4.0でcommand_not_found_handleが導入された

 bash 4.0がリリースされたので、現在CHANGESファイルを読んでいます。

 さて、以前「Ubuntu 7.04でcommand-not-foundが便利」というエントリーを書きました。そこで紹介したように、Debian/Ubuntu系Linuxでは、存在しないコマンドが指定されたときに、bashがcommand_not_found_handle関数を(定義されていれば)呼び出すようになっています。Rubyのmethod_missingみたいですね。command-not-foundパッケージは、このフック関数から呼び出されて、インストールすべきパッケージを教えてくれるわけです。

 command_not_found_handleは、Debian/Ubuntuの独自拡張です。ところが、bash 4.0のCHANGESを見ると、command_not_found_handleが新機能として載っていました。ただし、config-top.hを見ると、デフォルトでオフになってるみたいですが。

 以上、小ネタでした。

「オープンソースカンファレンス2009 Tokyo/Spring」に参加

 オープンソースカンファレンス(OSC) 2009 Tokyo/Springというイベントに参加してきました。OSS関連のグループや、ハードウェアやソフトウェアのベンダー、はてはマイクロソフト社まで、さまざまなグループが交流する、学園祭のようなイベントで、楽しく過ごしました。

 必ずしも情報が第一義のイベントではありませんが、とりあえず自分がセミナーや展示、懇親会などで知った知識の断片をメモしておきます。

  • LAPP/SELinux
    • SE-PostgreSQLのようなしくみをLAPP全体にひろげる
    • Apacheの認証(BASIC認証など)をSELinuxと紐付ける
    • そのままファイルなどへのアクセスにも適用できる
      • ちなみに最近のSELinuxでは、スレッド単位でドメインを持てる(親スレッドより小さい権限に限る)との話
  • Asteriskでネギ振り
    • 電話交換機ソフトAsteriskに、テキスト読み上げの自動応答機能を仕込み、Arduinoボードをつないで、プッシュした数字のぶんだけ人形にネギを振らせる
    • App aquestalk:テキスト読み上げによりAsteriskで自動応答するためのソフト
    • Asterisk+Arduino:AsteriskからArduinoを制御
  • Asteriskは電話機のプロビジョニング機能を持つ。1台1台設定する必要はない
  • Embedded MIRACLE
    • Netbook / MIDのAtom向け。Moblin.orgベース
    • 高速起動技術Fast Boot:GRUBから数秒で起動
      • カーネルまわり:カーネルパッチ。ドライバ等はモジュールじゃなくて組み込み。USBの検出で時間がかかるのを回避
      • initまわり:Super Read Aheadで集中的にキャッシュ。upstartではなくsysvinit
      • Xまわり:Atomで使うintelドライバを最適化。XKBの処理結果をキャッシュ。メッセージを抑制
  • Operaは1994年スタートで、「NetscapeやIEと同じくらい前からあったんだね」とフォクすけが言ってた
  • Pleiades
    • Eclipseの文字列リソースをフックして英語を日本語に置き換えるソフト
  • Bacula
    • ネットワークバックアップのソフト
  • Tech Seminar Timeemap
    • IT勉強会カレンダーのマッシュアップ
    • タイムライン表示や検索、地図表示
  • SAGAEX
    • 寒河江工業版Knoppix
  • ipsentinel
    • 登録した機器のみLANに接続させるしくみ
  • Linux UVC driver
    • USBビデオカメラのLinux用ドライバー
  • fswebcam
    • CLIでスクリプトなどから使えるWebカメラソフト
  • milter manager
    • 複数の方式のmilterを組み合わせる場合に管理するソフト
    • Rubyを組み込んだ。設定もRubyで
  • hostapd
    • Linuxマシンを無線LANのAPにするソフト

HOSTING-PRO 2009「クラウドによる次世代ITプラットフォームの実際」

 HOSTING-PRO 2009というホスティング業界のイベントを見に行ってきました。その中で、ライブドアの伊勢さんと、はてなの田中さんが登壇する「クラウドによる次世代ITプラットフォームの実際」というセッションを見てきました。

 内容は、大きな規模のWebアプリケーションサービスを高度な技術で支えている2社が、クラウドを斬るというもの。現実的な視点から、クラウド的な柔軟性をインフラに持たせるのが重要であって、クラウドサービスそのものは場合による、という話になっていたと思います。

 以下、メモ。

司会:櫨山寛章(奈良先端)

  • 事業者の視点でクラウドを斬ってみる
  • 「クラウド」ってなに?
    • ACMでも「クラウド」を定義しようという試みがある

みんなのクラウド(伊勢)

  • みんなのクラウド、略して「みんクラ」(笑)
  • クラウドってなに?
  • ググってみると「ユーザーはブラウザだけ、処理はネットで」とかなんとか
  • Webアプリの裏側がどうなっているかユーザーは知らない
  • ブラウザ - アプリ - プラットフォーム - インフラ
    • 各インスタンス間のインターフェイスを極限まで抽象化したのがクラウド
  • クラウドにいくつかの側面
    • クラウドアプリケーション:すべてのWeb2.0系サービス
    • クラウドプラットフォーム:ECS/S3、GAE
    • クラウドインフラ:グリッド、ネットワーク(広域イーサ、CDN)
  • クラウドプラットフォーム
    • いちばん注目されている
    • 仮想化分散化プロビジョニングの技術によって、動的可変なサーバーリソースを従量課金で提供すること」(ポイント4つ)
      • VPS、ネットワークコンピューティング、グリッド、ユーティリティコンピューティングは、クラウドの構成技術
    • SaaSとASPの違い
      • SaaSはクラウド上のサービス、ASPは非クラウド上のサービス
  • コスト
    • EC2やGAEのベーシックなプラン:7,000~8,000円/月
    • トラフィックは従量制
    • livedoor RentaiServerでいうと
      • リソースはADVANCE FASTプラン
        • 17,600円(約2倍)
        • Virtuozzo利用
      • 価格はFlex Server Plusプラン
        • 共用サーバー、ディスク2GB
    • レンサバのトラフィック
      • livedoorで、下り約5GB/月、上り約32GB/月
      • これはAmazonで$79.79
  • クラウドのここが弱い
    • プランの選択肢が多すぎる
      • ユーザーは自分でそんなに選べない
    • すべて英語
      • 技術文書ならいいが、約款や料金プラン、責任分岐点などの契約文書とか
    • 勝手に1000CPUとか割り当てられることも
      • 料金がはね上がる
    • たまに全落ちする
      • 自分たちの努力ではなんともならない
  • 結局奥が透けている
    • クラウドというよりミスト?(笑)
  • 懸念
    • サービスのクオリティがクラウドしだいに
      • レスポンスとか
    • リスクもクラウドしだいに
    • 組織的な開発、検証、運用には向かない
      • 1人でやるにはいい
    • エンジニアのプラットフォームリテラシの低下の懸念
      • できるプログラマは、下のプラットフォームも知っている
      • チューニングできないプログラマばかりに?
    • 差別化のための競争力が低下
  • 個人デベロッパー向けの香りを感じる
  • クラウド的な技術を取り入れていくのはよい

はてな的クラウドコンピューティング(田中)

  • クラウドとは
    • SaaS的な要素と、データセンターのハードウェアリソースと、2通りの視点からの定義が混在している
    • とりあえず「必要なときに必要なだけ使える」
    • UCBの論文がよかった
  • クラウドのAPI
    • GAE、Azule、EC2/S2の順に抽象度が高い
    • 抽象度が高いと、できることが限定されるが、考える必要のあることが減る
  • レイヤー
    • ユーザー -(WebAPI)- SaaS -(クラウドAPI)- クラウド -(DC、ラック、回線)- インフラ
  • クラウドのメリット
    • スケーラビリティ
      • ほぼ無限
    • スモールスタート
      • 従量課金
    • 負荷のピークへの即時対応
      • 動的なリソースの変更
  • パブリッククラウドとプライベートクラウド
    • 企業内クラウドも
    • はてなのインフラもこの意味でクラウド的な要素を持つ
  • はてなのシステム
    • ウェブサービス
    • 非同期ジョブシステム
    • 並列計算クラスター
  • 物理サーバー500台、仮想化で890台ぶん
  • 並列計算クラスターが増量中
  • クラウド的要素
    • 仮想化で柔軟なリソース制御
    • ウェブアプリケーションのデプロイシステム
    • 高いスケーラビリティを実現する構成
      • 台数さえ増やせばスケールさせられる構成
      • 分散ストレージ
    • 並列計算クラスター
    • 外部リソースとの連係
      • アプリケーション間の疎結合化
      • リソースのロケションに依存しない構成
      • 公開すればそのままWebAPIに
  • 現状のシステム
    • DCでラックを借りて、自前で構築
    • 理由(2001年当時)
      • 安価なインフラがなかった
      • スモールスタートが困難
      • 柔軟な構成がとれない
  • いちばん欲しいもの
    • 柔軟で効率の高いアプリケーションの環境
    • → 自前
  • 将来の考え
    • 差別化にならない部分はアウトソースできる
      • Webアプリケーションフレームワークなど
      • 特定のクラウドサービスにロックインされたくはない。共通したAPIの上であればロックインされない
    • 本質的な部分に特化
  • クラウド提供者のメリット:集積度を高めてコストを減らす
  • 要素技術がコモディティ化→水平分業
  • 要素技術の革新→垂直分業
  • コンピューティングリソースはコモディティ化が強烈に進む
    • 集積によりコストメリット
  • 今のクラウドの問題
    • ある程度の規模になると自前が安い
    • パフォーマンス(帯域、レスポンス)
    • コアロジックとの連係係
      • 切り分け、レスポンス

Q&A

  • クラウドで水平分業が加速するのか。責任分岐点はきれいに分けられるか(櫨山)
    • 伊勢
      • アプリの種類ごとに要求が異なる
      • 提供側もきれいにできず、デコボコにせざるをえない
      • 例:Webアプリ会社はけっこうApacheのモジュールを自前で作っている。この場合の分け方
      • キッチリ決められるのはひとにぎり
    • 田中
      • すべての要求を満たすのは無理
      • 共通で使えそうな、マジョリティな要求を見つける
      • 例:ストレージなどのシンプルなもの
  • こんなクラウドなら使いたいというのは(櫨山)
    • 伊勢
      • Webアプリのレイヤーはほぼクラウド
      • プロビジョニングは手動
        • そこを半自動にしていく
      • 人がやったことを元にツール化、自動化
      • そういうツールを売ろうと考えがちだが、相手によって違うので難しい
      • 事例として提供→Edge Source
        • いっしょにやりましょう、というアプローチo
      • 汎用ツールを使いつつ、稼動を監視して、次の一手を打つのが仕事
    • 田中
      • 運用のベストプラクティスを支援するもの
      • 負荷の変動が:
        • 大きくないときには自前でやれる
        • 大きい部分をどうにかするAPIがあるといいなあ(妄想)
      • 個人情報の扱いとか
    • 櫨山
      • クオリティに課題か
    • 伊勢
      • 新しいサービスが当たるかどうかわかないが、そこに設備を大量に当てる必要がある
      • 最初にクラウドを使い、大きくなったら自前にマイグレーションする、とできるといい
  • APIの標準化の動きは?
    • 田中
      • 標準化は難しい
      • Webアプリケーションフレームワークなら
      • 標準化されていればほかにも移せる
  • クラウドのデータバックアップはインターネットごしで?
    • 伊勢
      • インターネットで。クラウドなので
      • 将来はインターネットインフラの進化に期待
      • ASをまたいだライブマイグレーションの実験も行なわれている
        • 数分でできる
        • オープンな乗りかえのため
    • 田中
      • UCBの論文によると、HDDで郵送してくれるサービスもあるらしい
      • ログやデータベースのバックアップに使えそう
      • クラウドの差別化になるのでは
  • livedoorやはてなでクラウドサービスは?
    • 伊勢
      • クラウドを構成する技術は実装している。泥くさい部分
      • オープンソースで出している
      • HTTPを使った分散ストレージも近日公開予定
    • 田中
      • ものはある
      • が、ドキュメントもないし、外部に提供するには規則やサービスを整えなくてはならない
        • オープンにできるものはオープンにしていく
      • クラウドサービスは規模の世界
        • 今の規模では無謀
  • 日本の事業者はクラウドに参入できるか?
    • 伊勢
      • かなりコストがかかる。現段階では難しい
      • ホスティング事業者にとってのクラウドは、商品ではなくテクノロジー
        • クラウドの要素技術をホスティングに生かす
        • ただし、客単価は下がる(笑)
    • 田中
      • ユーザーから見ると、ホスティングはサーバーを増やすときなどに、契約やセットアップの時間や手間がかかる
      • クラウドはそこが便利
      • そういう要素をとりいれたサービスメニューがホスティングにあると需要があるのでは

PerlでGNOMEに通知ポップアップ(はこれでいい?)

 「1234567890」のエントリーでは、GNOME(/KDE/Xfce)上でD-BUSのGalagoを使ってデスクトップに通知ポップアップを表示してみました。

 Perlでは同じことをやるのにDesktop::Notifyモジュールを使うようです。Ubuntuの8.10以降やDebianの5.0以降では、libdesktop-notify-perlパッケージとしてインストールできるので、試してみました。が、いまいちわからなかったので疑問エントリー。

#!/usr/bin/perl
use strict;
use warnings;
use Desktop::Notify;

my $notify = Desktop::Notify->new;
my $notification = $notify->create(summary=> 'test message',
                                   body=> 'Hello, World!',
                                   timeout => 5000 );
$notification->{id} = 0;
$notification->show;

 最初は「$notification->{id} = 0;」を入れていませんでした。が、入れないと、通知ポップアップは表示されるものの、以下のような警告が端末に出力されます。

Argument "" isn't numeric in subroutine entry at /usr/lib/perl5/Net/DBus/Binding/Iterator.pm line 445.

 これは、Desktop::Notify::Notificationのnew()で以下のように記述されているためのようです(よくわかっていない)。

    $self->{id} = undef;

 このundefが、Net::DBus::Binding::Iteratorのappend()で空文字列になっているように見えます。

        $value = '' unless defined $value;

 Galagoの仕様を「9.1.2. org.freedesktop.Notifications.Notify」で見てみると、replaces_idはUNIT32型で、"A value of value of 0 means that this notification won't replace any existing notifications."と書かれています。そこで、上のように「$notification->{id} = 0;」を入れたところ、警告が出なくなりました。

 これってこれでいいんでしょうか? バグ?

「情報革命バブルの崩壊」

情報革命バブルの崩壊 (文春新書)
山本 一郎
文藝春秋
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 「切込隊長」こと山本一郎氏の本。新聞やインフラ事業などを中心に、インターネットのビジネス(お金)面での問題点を指摘している。ちょうど読んでいるときに、ソフトバンクモバイルがイーモバイルの回線をMVNOで借りるという話があったし。

 両義的な書き方を多用することなどにより、相反する立場の人がそれぞれ我が意を得たりと思うのだろうなと思う箇所がいろいろあるのだけど、それはきっと罠だと思う。

 というわけで、以下、賛否はともかく、できるだけ網羅的に拾ってみたメモ。

  • 無料文化は小さい枠で考えればネットでの動員とそれに対する広告を、大きい枠で考えればネットやIT業界に対する期待過剰を背景にしたバブル経済そのもの
    • Skypeのコストはインターネットインフラ業者が肩代わりしている状況
    • Yahoo!が仮に動員数に見合うコストを新聞社に払わなければならない状況に追い込まれたらどうなるか
  • 情報革命の本質は、情報そのものが増えたわけではなく、情報をアクセスする方法の効率がよくなっただけ
    • 新聞がネットの情報の洪水に負けているという論調は的外れ
    • ネットではテキスト化されていない情報にはリーチできない
      • 画像や映像
      • 昭和20年元旦の首相談
  • ネット産業が情報を無料で閲覧させるのは、インフラの劇的なコスト低下と広告ビジネス
    • TVと変わらないビジネスモデル
  • 新聞を読む人は増えている(ネットで)
    • メーカーがコストを削って量販店が大儲けと同じ図式
    • 新聞広告をネットに食われている
  • ネットがあろうがなかろうが、もともと新聞を隅から隅まできちんと読んでいるわけではない人が大多数
    • 「産経記者ははっきりと「右派論調は売り方」と言う」
    • 総覧的に時事ニュースを読みたい層は社説を読まない
    • 差別化できない
    • 1社でも記事をネットに提供する会社があれば読者は無料で読めてしまう
    • 新聞関係者は新聞媒体全体で平均で800万円の年収
  • ポータルサイトのニュースは、それ単体ではまったくと言っていいほど利益は出ていない
    • ポータルサイトやケータイサイトの収益は、広告代理店がバルクで広告枠を買い取り、クライアントの広告費から一定量割り当てるという方法
    • PVが重要で、クオリティはあまり問われない
  • 新聞社のサイトのPVは、ポータルに比べると誤差程度
    • ポータルへの情報提供をやめても、ポータルサイトほどの広告単価が取れる保証はない
  • インターネットのPVはすでに頭打ちで、むしろ低下し始めているという調査結果
    • 媒体一つあたりの広告収入は07年後半からすでに減少局面
  • 携帯電話でのビュー数も鈍化
    • 06年ごろには台数普及曲線の飽和
  • 大手ネットショッピング代行業者では、約3000社3700サイトのうち、3か月以上単月黒字を達成できているのはわずか226社290サイト
  • 現実の店舗には大店法があるが、ネットでは大手が莫大な資金で顧客の個人情報を集めてひとり勝ち
    • 個人情報をもたない新聞社は、バナー広告がクリックされるのを待つだけでは利益をあげられない
    • 経営状態の厳しい地方新聞は大手ポータルサイトに極めて安価での情報提供契約を結ばされている
  • 大手広告代理店では昇進ルートが新聞畑で、クライアントが新聞広告を避けてきても、身銭を切ってでも広告費を補填
  • 大手クライアントはイメージ低下をおそれて、大手メディアにしか広告を出稿しない
  • 06年の消費者金融ショックで、一般サイトの広告市場が大きく崩れた
  • 絞られた広告費が大きいサイトに集中
    • Yahoo!のトップバナーを1週間押さえるのに2000万円前後
      • 新聞社サイト全体の広告の1か月程度
  • 新聞やTVの広告は費用対効果がわかりづらい
  • ネットは顧客行動がわかるので、法外な値段で広告取引はできない
    • ダンピングが日常的に
    • 7割引にしても売れない媒体もゴロゴロ
  • 新聞の強さはソースにあたり事実をしっかり掴む力であって、これにお金を払う人を顧客にしたいスポンサーは多い
    • ネットで新聞を読んでそれ以外の情報収集にお金を使わない層は相対的に貧乏
  • インフラ業界は価格競争で利益率が低すぎ、新しい参入者がほとんどない
  • 動画系サイトなどふんだんに転送量を使うコンテンツが増加
    • インフラ会社の収益を圧迫
  • 島(いわゆるクラスター?)
    • 価値のある情報がもたらされる島や、社会的に名声がある島は大きくなる
    • ネットを使ったマーケティングでは、島の設計の神経が払われる
    • ネットの人々は、一通り閲覧したあと、また帰属する島へ帰り、二度と訪れてくれない
  • 表向き誹謗中傷を監視するサービスを行い、別会社の形で高評価を書き込むことで対価を得る会社
  • ネット内で流通する情報は、正しさをユーザーが見抜くこと自体が困難
    • サクラのニーズ
  • 短観上映などの映画では、評価サイトやmixiなどのコミュニティで宣伝するという形態がとられる
  • 大企業では、露見したときのダメージを恐れ、誹謗中傷の削除には積極的でも好意的評価の焚き付けには利用しないのが一般的
  • 無料のブログやサイトをホスティングしている大手サービス業者自体がサクラ業者を兼ねていることもある
  • ブランド物や映画を評論しているブログやプロフの半分以上がサクラ
  • 出会い系サイトや風俗サイト出身であることによるノウハウ
  • ネット社会における扇動は、匿名性ゆえの責任帰属が曖昧な点も含め、複雑になっている
  • 毎日新聞の変態新聞事件
    • まともに信じる外人がいたら知恵が足りない
    • 既存マスコミに対する沸沸とした反感
  • 貧困者のガス抜きから、収集がつかないリスクに
  • オタクですらないネット群衆が集団心理でハイエナのように問題点をあら探ししながら既存社会に挑戦する
  • インターネット社会の内実とは、現実社会に身の置き場がない引きこもりやむしょく、精神的な問題を抱えた患者を一定数含む、貧乏人がいがみ合うメディア
  • ソースロンダリング
    • 松本人志の硫化水素自殺についての発言
    • 山本太郎の竹島発言
    • 2ちゃんねる→J-CASTやZAKZAKなどネットメディア→スポーツ新聞→炎上→一般紙→祭は最高潮
  • CM企業への電凸
    • 業務妨害
  • 流行ビジネス、有名な自動車会社、官僚組織、政党、政治家、ジャーナリストなどへの反発
  • ネットでのバッシングの背景
    • ネットでの言論や風評を、具体的な検証なしに鵜呑みにする程度の社会知識しかない人がネット社会での議論で声が大きい
    • 既存のマスコミがネットに進出する過程で、ネットから情報を拾って書かれる記事が急増した
    • 私たちは専門とするもの以外は情報の真贋など判断がつかない
  • 社会生活では、一般的な話題を持っておくのが対人スキル
  • 情報革命により、オタク化するための労力が大きくなる
    • ほかの情報摂取を犠牲に
    • 対人スキルが乏しく
  • 仕事や趣味で実用以上の成果を出すために必要な情報のハードルが上がっている
    • 必然的にオタク化
  • 人の脳というコップの総量は変わらない
    • 情報の水量が偏って水深が変化しただけ
  • 島に参加するのに必要な知識が格段に増えた
    • 共通の話題を失って分断
    • 脊髄反射式のむやみな暴動
  • 自分が知らない情報や、知らない分野で判断に迫られたときに、必ずしも正しい解答を与えてくれる社会になったとはいえない
    • 本、映画、…
  • 知らない分野からの情報は、整理してくれるサービスに依存
    • ポータルサイト、Amazonのおすすめ…
  • 堀江貴文氏の実刑判決
    • 問題視された取引のひとつひとつの工程は犯罪ではない
    • 投資組合が買収予定企業の株式を取得しているのはグレー
  • エンロン事件
    • 経営陣が「違法性のある取引実態を知らなかった」と主張しても有罪になった
    • 経営陣は知っているべきという判決
  • 粉飾決算で売り上げを水増しし利益が上がっているかのように糊塗し、あるいは負債を海外の子会社など外部からよくわからないところに飛ばして帳簿から消すなどして増収増益を発表している会社はたくさんある
    • 日興コーディアル
  • 経営は不振を極め、このままいくと民事再生だし債務超過状態が継続したら上場取り消しになるから、会計に「操作」して資産が多くあるように見せかけたり絶対回収できない売掛金を貸し倒しに入れなかったりして粉飾するケースもある
    • カネボウ
  • クオンツ
    • マカオでカジノ事業をやると発表して資金を集めてそのまま
  • 新興市場では暴力団の資金源と化す企業が後を絶たない
  • ゼロから有力な経営者が強力なリーダーシップで拡大し、だいたい社員数が200人前後になったころから役員と現場社員に壁ができて組織が変容する
  • 摘発当時のライブドアの収益の根元はファイナンス事業
    • 仲間内の上場企業数社の間で資本提携や買収子会社のやりとりをしつつ、それらの取引を通じて株価をかさ上げし、評価額をもとにさらに買収する
  • 孫正義氏の時価総額経営的な成功を見て多くの経営者が続いたが、生き残っているのはソフトバンクぐらい
  • 実需をともなわない過剰な資金・流動性の供給が甘い投資判断を誘発して、子会社資本の売り上げへの付けかえや、REIT各社ののような低い利回りの物件に対する集中投資というミスジャッジを惹起し、破滅に陥る
    • いっぽう、リスクをとらない大企業が内部留保を厚めにもち、技術開発など拡大に使わない状態
  • なぜリクルートだったのか、なぜ西武だったのか、なぜライブドアだったのか
    • 日本のエスタブリッシュは、顔が見えない代わりに、望ましいタイミングや望ましくない風潮が拡大するタイミングでは必ず何らかのアクションを取ろうとする傾向がある
    • 日本社会の「空気」が選んだ
    • 武富士
  • 新興市場の企業群は一部をのぞいてキャッシュが枯渇している状態
    • 堀江氏がいまなお煽っていたらとかんがえれば、割り切らざるを得ない
    • 為政者に近い人々による「貯蓄から投資へ」というプロパガンダ
  • ライブドア事件の解釈
    • 取締役に対する善管注意義務、コーポレーションガバナンス
      • 日興の場合は、取締役会で報告されていた
  • 次々と上場企業を市場に送り込まないと飯を食えない大手から中堅証券会社の営業上の都合
    • 証券会社がOBを使って違法すれすれな資金確保策を伝授することもある
  • 堀江氏が本当に知らなかったとしたら、手法を知る人間はどこに行ってしまったのだろうか
    • ライブドア関連の暴露本を出版していた公認会計士やその周辺に位置する実業家など
    • メディアや著名メーカーを買収しようとした理由は、資金に実態を追いつかせようとした結果
  • IT企業のバブルで特徴的だったのは、公認会計士や監査補陣が意図的に株価を高値と判定する手口が横行したこと
    • 買収をアレンジした外資系証券と結託して、決算年度をまたいだ数年先に成功報酬をもらう形で買い手企業の経営陣や担当者が仕組んでしまうことも
  • ソフトバンクは通信業界が抱える最大の不確定要素
  • ソフトバンクグループは節目節目に大規模な事業進出や合併
    • 1996年のYahoo!以前と以後で企業の性質がまるで違う
      • Yahoo!株を背景としたネット財閥
    • ソフトバンクのCDSは10月24日で868bp
      • リーマン・ブラザーズで640bp程度だった
  • 垂直統合の携帯電話ビジネス全体の市場は飽和の域
    • 鈍化というより壊滅的な状況
    • コンテンツやアプリケーションのレイヤーは市場の成熟化による打撃をもろに被っている
      • インデックス、ドワンゴ、ジー・モード
    • ネットワークのレイヤー
      • データ通信料の増大で大きな負担
      • 不当に安いコスト配分しか割り当てられていない
    • 携帯電話事業が産業としてもっとも利益を拡大したのは07年度第2四半期
  • ボーダフォンの買収スキーム
    • 買収先資産を担保に入れて資金調達(LBO)
    • 総額1兆7000億円の旧ボーダフォン
      • 売上高に匹敵する金額の借り入れ
  • コベナンツ条約
    • 事業や返済につけられる条件
    • 08年度12月期には少なくとも100億円の償還を求められている
    • 10年3月には1000億円の返済
    • 税引前利益で当初は1000億円以上、2010年3月までは1500億円以上、それ以降は2000億円以上が条件で、この目標を半年から1年で下回ると銀行団が経営管理の権限を取る、とされる
    • 借り入れの継続のためには契約数1800万近くを16年度までに達成しなければならない
  • 暖簾代1兆の償却は約20年で年間500億あまり
    • 携帯電話事業の収益性が下がって暖簾が毀損してしまうと減損会計を義務づけられる
  • 繰延税金資金2561億円あまり
    • あまり健全な会計処理とはいえない
    • 損金計上の認められる将来においてはじめて繰延税金資産と同額だけ当期純利益が減少する
      • それに見合う税引前当期純利益が確保できないと税引後当期純利益が赤字になる
  • 毎年まともに課税所得を積み上げなければ倒れてしまう
    • 08年度4~6月の手元流動性は、前年同期の6049億円から5258億円に大きく減少した
  • FCF(フリーキャッシュフロー、運転資金)枯渇
    • 経営状態をよくするか、外部から資金を調達するか
    • 2010億円のコミットライン(借り入れ枠)のうち、08年9月現在で1000億円が使われてしまっている
  • ソフトバンクモバイル(SBM)は、契約台数が増加しているにもかかわらず、顧客1人1ヶ月あたりの営業単価(ARPU)が下落している
    • ボーダフォン時代からARPUが伸び悩む顧客属性
    • ナンバーポータビリティによってARPUの低い層がSBMに移動していったといわれる
      • 一晩中友達とつなぎっぱなしにする学生層
    • 万一のとき、引き受け先のARPUを下げる懸念
  • iPhone:ARPU拡大のための商材
    • あまり客単価がのびなかった
    • 端末販売数も08年9月で30万台前後
  • デジタルコンテンツ流通は、インフラの負担に対する売り上げをどれだけ新たに確保できるか
  • SBMはインフラ投資を大幅に減らしている
    • 06年度の3086億円に対して07年度は2353億円
      • コベナンツ条項を守るため?
      • マーケティング費用は削れないが開発費用は削れる
  • かつてココム違反をやらかした某メーカーに基地局代金を100億円で払いそびれているという噂も
  • 3G基地局数の3分の1は基地局ではなく中継局
  • 07年6月、みずほ銀行を引き受け手に「携帯電話端末の割賦債権流動化」で881億円の借り入れ
    • シャープ、SBM機種の4~6月期販売が不調なのを理由に、在庫の一部を契約済み端末といて「寝させ」られたとの衝撃
  • 時価総額経営
    • 赤字に陥っては買収で事業を拡大
  • もしSBMが破綻した場合
    • ユーザーの救済スキームを早急に実施しないと、サービスが継続されてさらに赤字が膨らみかねない
    • 総務省主導でSBM会員の既存キャリアへの割り当てを進めていかなければならなくなるだろう
    • ダイエーと被る
  • 移動体通信キャリア5社
    • ドコモとKDDI以外は必ずしも盤石な資本構造を持っているとはいえない
  • 投資分野においてネット産業の価値剥落の主な原因となっているのは、ネットに繋がった多くの利用者が、現在よりさらにネットにお金を落としてくれる産業の形態が見えなくなっていること
  • インフラ事業はその公共性、公益性から考えてネット普及に重点を置く意味で適切な利益を得ることができなかった
  • Yahoo!BBのビジネスのカラクリ
    • 専用会社を立ち上げてADSLモデムを割賦のような形で販売し、その債権を流動化して資金を獲得し、インフラ投資と販促費に充当する
    • 当時の試算で、ARPUが約4200円前後なのにたいし、こきゃくが通信を維持するのに必要なコストだけで3500円以上かかると見られた
      • 顧客1人獲得の単価が18000円あまり
      • そのうち約7000~8000円がパラソル隊への報酬
    • 顧客を増やしてしまえば、コンテンツ販売やネット通販で成長性は確保できるだろうと考えていた
  • チキンレースのような過剰な価格競争
    • 各社インフラ事業の収益見通しを大きく押しさげた
    • インフラ関連事業に関する新規参入はほとんどなくなった
  • ネットの中立化:ネットで発生する収益を、インフラやアプリなどさまざまな分野の業者でどう按分していくか
  • アメリカの実態
    • 米通信大手のうちベライゾンを除いて通信インフラの容量にやっかいな問題をかかえる
    • ネットの定額制を見直す動き
    • 主立った通信事業者のほとんどは上場企業であり、採算性を強く問われるため、公共性が高く渋滞緩和が使命であっても設備投資の増強は困難
    • インフラ業者と資本市場の関係は常に緊張しており、インフラ業者は政策に翻弄されていて不透明という点で、あまり歓迎されない
    • インフラの容量を磨くための設備投資や技術開発に熱心でない
      • 技術革新は周辺機器メーカーや部品メーカー、ベンチャーが担う形
    • ネット渋滞の責任をSkypeやYouTubeなどに振り分け、ネット中立性の議論を立ち上げた
  • 日常的に動画サイトを閲覧する層は、現段階でまだそれほど多くない
    • 08年2月現在で、日本で6.4、アメリカで7.2程度
  • → 今後転送量は増える一方
    • さらなる利便性や付加価値を提供しようと進化を続けることができなくなりそう
  • 1.5程度のP2Pユーザーがトラフィックの6割近くを消費しているように見える
  • ネット配信にかかるコスト自体は規模の経済が働かず、あまり安くならない
    • 放送がネット経由になった場合、ネットを支えきれるか
    • 動画配信を日常的に見るユーザーが現在の2倍になったばあい、利用者あたり70~80%のコスト増という試算
  • 投資分野でいまどき「放送と通信の融合」をお題に事業を展開している上場企業へそのモチーフで投資しようと考える頭の悪いマネージャーはいない
  • どのような対策がとられるか
    • ネット接続料の一律値上げか、一定額以上は従量制という価格設定
    • P2Pソフトや動画サイトのトラフィック制限
  • ネットに対する設備投資の見返りが乏しい
  • 無料を撒き餌にしたビジネス
    • Skype、YouTube、GyaO
      • 利用者数で事業の将来性を過大視してみせる
    • オンラインゲーム、DeNA
      • 高次の課金サービスへの誘導
  • ネット事業に進出するためのコストが最小
    • 儲かる仕組みの陳腐化のスピードが速すぎて生き残れない
      • 実業に近い事業の買収
  • まず無料、あとからマネタイズという方法論は、あくまで初動の資金投下が十分に行われ、使用に耐えるサービスにまで作り込まれる初期投資ができることが前提
  • インフラ事業を展開しようという起業家は、ほとんど現れなかった
    • 支えていたのは、旧来の通信会社、通信機器メーカー、大学の研究室
  • NGN構想がネット中立性解決の切り札とされていた
    • NTT再編問題と直結してしまうため、単純な経済合理性では判断しづらい
  • 現在のISPの業務領域をインフラ事業から切り離さないかぎり、今後のトラフィックコストを負担させることは困難
    • 通信網のクォリティ管理はもっぱらNTTなどにすべてまかえ、ISPはあくまで顧客や商流の管理とブランドの確立に特化するのが本来の筋ではないかと思われる
  • 無料文化を支えていたのは世界の金余り
  • ネット界隈が一般社会の価値観や秩序の枠組みに取り戻され、ふつうの社会の延長線上にネットがある
    • ネットが必ずしも「あちら側」の踏み進むべきフロンティアとは限らない

1234567890

 例の件

$ while :; do ut=$(date +%s); if [ $ut = 1234567890 ]; then notify-send 'unix time' $ut; break; fi; sleep 1; done
1234567890

デブサミ2009「Delphi for PHPのエバンジェリストが、日本のPHPエバンジェリストと、PHPとIDEの今と未来を語る」

 ソフトウェア開発者のイベントDevelopers Summit 2009に行ってきました(ソフトウェア開発者じゃないけど)。盛り上がっていましたね。

 その中のひとつとして、Delphi for PHPという開発ツールの開発者を囲むセッションを聴きました。対談形式だったので話が残らないかなと思い、メモを載せておきます。

 ちなみにDelphi for PHPは、その名のとおり、Delphiみたいに画面に部品を置いて、イベントハンドラの中身だけ書けばWebアプリが作れるというIDEです。部品ごとにプロパティ設定とかできて、グラフとかDBの表とかの部品もあるそうです。

  • 開発の動機。DelphiとPHPがどちらが先?
    • 元はDelphi for Windowsを使い慣れていて、PHPでプログラミングするのに必要だと思って作った
  • どういう人に使ってほしいか
    • 最初はコードエディタとしてでも使ってみてほしい
  • コンポーネントの座標が決めうちになっていたりする。CSSなどで柔軟にしたりはどうか
    • コンポーネントにidを振っているので、CSSでデザインできるようになっている
    • テンプレートの機構もあって、デザイナーさんがデザインできるようになっている
  • PHPは言語としてどう? 苦労した?
    • PHPはいまどきの言語に必要な機能が揃っている
    • 変数に関数を代入することもできる
    • Delphi for PHP / VCLでは機能を抽象化している
  • PHP 5.3で無名関数やクロージャなどイベントハンドラに便利な機能が追加されたが、対応予定は?
    • 少し待ってから
    • PHP 6.0がそれほど遠くないうちに出るようだし、ユニコードになるので、そこで対応しようかと考えている
  • チーム開発の機能は?
    • ちょうどいま、codegear.comのサイトで欲しい機能のアンケートをしている
    • チーム開発の機能の要望も多くある
  • PHPのせいで困ったことは?
    • PHPというか、Webアプリとデスクトップアプリとの違い
    • プロパティをDelphi for Windowsと同じようにするのが大変だった
  • スペインでPHPはどう?
    • スペインに限らず、PHPは伸びている
    • スペインでもいろいろPHPコミュニティができている。phpclasses.orgとか
    • デスクトップアプリよりWebアプリの案件が多い
    • 自分たちも、Delphi for PHPを作ってるからというだけじゃなくて、PHPをよく使っている
    • Webアプリはクラスプラットフォームで使えるからいいよね

「これならわかる! 哲学入門」

これならわかる! 哲学入門
富増 章成
PHP研究所
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 思想史を、たとえ話とくだけた文章でやさしく解説する本。各章のタイトルは、たとえば「モーニング娘。でライプニッツがわかる」「しゃぶしゃぶ食べ放題でカントがわかる」「デートでドゥルーズがわかる」といった感じ。ところどころ4コマ漫画もはさまれている。

 同様の試みはこれまでもあった。しかし、本書は、本題そっちのけで(?)たとえ話に過剰なまでに力が入っているという、やりすぎ感がすごい。「プリクラでプラトンがわかる」ではプラトン哲学よりプリクラのことについてわかったし、「「ガンダムSEED」でヘーゲルがわかる」も哲学の本だかアニメの紹介なんだかわからない。要所要所にベタなギャグも入っていたりして、一冊まるごと笑った。アプローチはまったく違うけど、勢いでいしいひさいちの「現代思想の遭難者たち」も読み返してしまった。

 以下、本書の哲学部分からまとめただけの、咀嚼できていないメモ。

「プリクラでプラトンがわかる」

  • 不完全な人間は、現実世界を超えた永遠不滅の存在(イデア)を求めている
  • エロース:イデアに接近したい気持ち
    • 身体的美を求めるレベル、イデアを想起するレベル、精神的探求としてのレベル
  • プラトンは芸術を嫌悪
    • イデアのコピーのコピー
  • プラトンはピタゴラスの数概念やパルメニデスの存在論にも影響を受けている
  • 新プラトン主義
    • 裏技的
    • ヘレニズム・ローマの時代
    • プロティノス
      • イデア界以上の究極の原理「一者(ト・ヘン)」から世界が流出(コピーされる)
      • 物質世界への下降をやめて一者のほうに向上する

「美容室でアリストテレスがわかる」

  • アリストテレスの業績
    • イルカが哺乳類であると指摘
    • サメやニワトリ、タコなどを観察
    • アリストテレスの提灯:ウニの口を作っている骨格
    • ウナギの分類に悩む
    • 地球は丸いと考えていた
  • 哲学は驚きから始まる
  • 観相:人は知ることを欲っする存在
  • 個物(実体):形相(エイドス)と質料(ヒュレー)からなる
  • 変化
    • 質料、形相因、作用因、目的因
    • 可能態(デュミナス)から現実態(エネルゲイア)への転化
    • より完全なものに向かっていく動き
      • 質料をもたない第一形相(不動の動者)
      • 理性(ロゴス)により認識
  • 徳(アレテー):幸福を実現する善
    • 中庸(メソテース)

「浮気の疑いでデカルトがわかる」

  • 「方法序説」は、「屈折工学」「気象学」「幾何学」の序文
  • 方法的懐疑
    • 4つのルール
      • どんなものも、それが真であると明晰・判明に自分が認識しない限り、決して真として受け入れないこと
      • 自分が吟味しようとしている問題のそれぞれを、都合よく解決できるように多くの部分に細分化すること
      • 自分の思考の順序に従って、もっとも単純で、もっとも認識しやすい対象からはじめて、少しずつ、複雑な対象の認識にまで進むこと
      • 見落したものは何もないと自分が確信がもてるまで、思考の流れをくまなく枚挙し、全般にわたる点検を行うこと
    • 目の前の机などが存在することさえ疑わなければならない
  • 疑っていることだけは疑うことはできない:「私は考える、ゆえに私はある(cogito ergo sum)」
  • 演繹
    • 全知全能なる神の概念は正しい
    • 神は誠実(あるがままに機能している)なので、物体が延長(空間を占めるもの)として実在するという判断は間違いない
  • 物心二元論
    • 思惟する私(精神)と延長するもの(物体)という2つの実体がある
  • 高邁の精神:情念を理性の力でおさえてコントロールすること

「モーニング娘。でライプニッツがわかる」

  • モナド論
    • 原子が微小でも、さらに無限に分割を許されるだろう
    • 物体の根源は粒ではなく力(フォース)
  • ライプニッツ以前の哲学:物体は外から力を加えられてはじめて動く
  • ライプニッツ:真の実体は自ら作用する生きたフォース
  • モナドは窓をもたない
    • モナドどうしの相互作用はない
    • 予定調和:それぞれ独自のプログラムが内在しているため、因果関係があるように見える

「「マトリックス」でイギリス経験論がわかる」

  • ロック
    • 認識論
    • 人間の心は白紙(タブラ・ラサ)の状態で生まれ、いっさいは経験によって獲得される
      • 理性が生まれたときから与えられているとするデカルトの逆
      • 感覚があることは間違いなくても、その感覚の源泉(現実)は認識不可能
  • バークリ
    • いかなる感覚的事物も、それを知覚する心の中にしか存在できない
    • 存在するとは知覚されることである
    • 神がわれわれの精神に感覚的観念を送り込む
  • ヒューム
    • 因果律とは信念に他ならない

「しゃぶしゃぶ食べ放題でカントがわかる」

  • カントの認識論
    • 人間は世界のどこまでを知ることができるのかというラインを引いた哲学(理性の自己批判)
    • 哲学のための哲学
  • 哲学者が大学教授になった最初
  • 人間の認識では空間と時間の枠組みが最初に来てフィルターする
  • その後で、理解する能力(悟性)によってふるいにかけられる
    • 分量:単一性、多数性、総体性
    • 性質:実在性、否定性、制限性
    • 関係:実体と属性、原因と結果、相互作用
    • 様相:可能と不可能、現実存在と非存在、必然性と偶然性
  • 人間は世界を受け身的に捉えているのではなく、自分から世界を分類整理して構築している(コペルニクス的展開)
  • 物自体:人間に認識不可能な領域
    • 神の存在証明、霊魂不滅の証明、宇宙の果て
  • 因果律は存在する
    • 悟性に含まれる
      • 自由はない?
  • 道徳法則
    • 自然法則と異り「~すべし」の形をとる
    • 「~なら」の条件がついた命令(仮言命令)ではなく、無条件な命令(定言命令)
    • 意思の格率が、常に同時に普遍的立法の原理として妥当しうるように行為せよ
      • 人間は快・不快に左右される感性的存在
    • →自由
  • 目的の王国
    • 人格を目的として取り扱い、手段としてのみ取り扱わないように行為せよ

「「ガンダムSEED」でヘーゲルがわかる」

  • 認識の弁証法
    • A(即自)→非A(対自)→2つの統合(即自かつ対自)
    • 安定状態から矛盾状態へと移行し、両者統合されて高められていく
      • 繰り返される
    • 止揚(アウフヘーベン):統合に高度に発展した段階になること
  • 歴史は絶対精神(神)が自由を実現するために自己展開していくこと
    • 和解と宥和、相互承認
    • 理性の狡知
    • 汎神論
  • われわれが思惟するのは名においてである

「サラリーマンの小遣いでショーペンハウアーがわかる」

  • 悲観主義(ペシミズム)
    • ただし本人は陽気な人だったらしい
  • 生の哲学
    • インドのウパニシャッド哲学の影響
    • カントの「物自体」は「意思」であり、体感できる
  • 盲目的な生きんとする意思
    • 苦悩は避けられない
  • 解決策
    • 芸術鑑賞:意思を表現
    • 他人との同苦:エゴイズムからの自由
    • 禁欲:意思の消滅

「人生ゲームでニーチェがわかる」

  • ショーペンハウエルの影響
    • 「盲目的な生きんとする意思」を「力への意思」と肯定的に読み替え
      • ディオニソス的なもの:生の本質、非合理なパワー
  • ルサンチマン(怨恨)
    • 世界が現にあるようにではなく、別様にあってほしいとする不満
    • 現実の価値観のほうを曲げて自分が優位に立とうとする精神
      • 力への意思を弱いほうに流してしまう
    • キリスト教もルサンチマン
  • 真理とは、それなくしてはある特定の種の生物が生きられないような種類の誤謬
    • 神は死んだ(ニヒリズム)
      • 能動的ニヒリズム:世界を肯定(運命愛)
  • 永遠回帰
    • この世界にははじまりも終わりもなく、同じことが永遠に繰り返される
    • 超人:すべてを肯定し、無限に繰り返す世界を完全に受け入れる人間

「株取引でキルケゴールがわかる」

  • キリスト教の哲学
    • 著作はほとんど偽名で書かれた
  • 実存主義:客観的真理より自分の人生をどう生きるかを考える哲学
  • 質的弁証法:「あれかこれか」
    • 「あれもこれも」のヘーゲルの量的弁証法を批判
    • 主体性が真理である:自分自身の内的変化として経験される
    • 3つの段階
      • 美的実存段階:快楽を求める生活→絶望
      • 倫理的実存段階→絶望
        • 死に至る病:人間は動物以上であるから絶望しうる
      • 宗教的実存段階
        • 神と人との絶望的なギャップ
        • 単独者:矛盾を抱えたまま、神の前にただ一人で立つ者

「プレゼントでハイデガーがわかる」

  • 「「ある」って何?」
  • 存在論的差異
    • 「事物がいかに存在するか」(存在的問い)と「存在とは何か」(存在論的問い)
    • 存在者:存在している物
    • 存在:存在の働き
  • 現象学
    • フッサール
    • 現象的還元
      • 世界が本物かどうかは判断停止(エポケー)する
      • 確実(妥当):外界に対する主観
  • 現存在(ダーザイン):意識、人間
    • 存在は現存在にピタリとくっついている
    • 現存在は存在について、はっきりとはわからないが、漠然とわかっている(存在の了解)
  • 被投性:現存在は気がつくと存在していた
    • 世界内存在
  • 道具の目的の連鎖→道具連関
    • 現存在による気遣い
    • 有意味性
  • 他人や世間が基準となる日常的な人間のありかた
    • ひと(ダスマン)
    • 現存在の頽落
  • 存在は時間
    • メロディのようなもの
    • 過去は現在に反復される
    • 未来は先駆

「営業マンでヤスパースがわかる」

  • 有神論的実存主義
    • キルケゴールからの影響
  • 限界状況=実存
    • 争い、苦しみ、罪
    • 絶望は自由への前提である
    • われわれは目を見開いて限界状況へと踏み入ることにより、われわれ自身となるのである
  • 限界状況としての死
    • 些細なことにとらわれている人にとって死の不安は取り除けない
  • 実存開明
    • 人は対象として分析されるだけの存在ではない
    • 自身の実存を自ら解明し、解釈することが哲学の課題
    • 大いなる完成への過程
      • 実存開明していない人は死んでいるのと同じ
  • 人は限界状況において超越者(神)を知る
    • 超越者は暗号としてメッセージを送り続ける
    • 解読=哲学
  • 愛しながらの闘争
    • 相手が何を考えているかを気にして互いに確かめあおうとすることがすでに争い
    • 実存的交わり

「居酒屋でサルトルがわかる」

  • サルトルの実存主義
    • 今の自分があるのは、外部の環境や他人のせいではなく、何もかも自分で作った
  • 未来=超越の領域
    • 人間は決意し続けなくてはならない
  • 意識は非人称的
    • 対象についての意識があるだけ
      • デカルトの「考える私」は誤り
    • 後から反省作用が生まれる
  • 人間の存在のしかたは「世界に関わる」というあり方
    • 意識が「世界ではない」と捉えているということ
  • 人間は意識的存在
    • 即自存在(対象物)ではない
    • 人間は周りの世界を見て「~でない」という否定をもって生きる
      • 裂け目=無を作り出す対自存在
  • 人間は自分自身も対象化する
    • 自己のうちに裂け目を含み、いつも新しい自分になっていこうとする=自由
  • 対自的存在かつ即自的存在することはできない
    • 神になることは意識が意識であるかぎり不可能
    • 挫折
  • 人間は、それであるところのものでなく、それでないところのものである
    • 過去の自分を後にして、未来の可能性を投企する存在
    • その投げかけは必ず挫折する
    • 無益な受難
  • 自己は他者に見られることによって、客体化される
    • 即自存在になり自由を喪失
    • 他者のまなざしは、私をそっくりそのまま凝固させる敵
  • 無神論的実存主義
    • 物は本質が実存に先立っている
    • 人間は実存が本質に先立つ
      • 最初は何ものでもなく、自ら作ったところのものになる
      • 人間の本質は存在しない。その本質を考える神が存在しないから
    • 人間は自由の刑に処されている

「ケータイでウィトゲンシュタインがわかる」

  • 哲学を破壊しそうになった
    • 哲学書をほとんど読まなかった(ショーペンハウアーには没頭)
  • 前期哲学:論考
    • 写像理論
      • 言語は現実を像として写している
      • 命題の全体が言語
      • 像は現実と一致するかしないかで、正しかったり間違っていたりする
    • 哲学は、像とならないような命題(疑似命題)であり、間違っている
    • 記号論理学
      • 真理関数、完全言語
    • 言葉の使いかたを分析することで世界を正しく捉えているかどうかが明かになる
      • 世界の限界は論理の限界
      • 「善」「美」は意味をもたない
      • 古典的な哲学の全滅
    • 表明しえぬもの:神秘的なもの
      • 神秘的なのは世界の中の物事のあり様ではなく、世界が存在するということである
    • 語りえないことについては、沈黙せねばならない
  • 後期哲学:言語ゲーム
    • 写像理論に重大な誤り
    • 言語は一対一対応ではなく、全体の関係性で成り立つ
    • 多様な人間生活の文脈の中に織り込まれている活動
  • 言語論的転回

「アリで功利主義がわかる」

  • 19世紀前半のイギリス
    • 認識のしくみより、公共政策に関する哲学(功利主義哲学)
  • ベンサム:量的功利主義
    • 円形刑務所パノプティコン:犯罪者が自力更正するしくみ
    • 最大多数の最大幸福
      • ハチソンがオリジナル
    • 功利の原理
      • 人間は苦(pain)と快楽(pleasure)のコントロール下
      • 快楽を増すような行為が善、苦痛を増すような行為が悪
    • 快楽計算
      • 強度、持続性、確実性、近接度、多産性、純粋性、範囲
  • J.S.ミル:質的功利主義
    • 幸福と満足は違うとベンサムを批判
    • 満足した豚より不満足な人間のほうがよい
    • 社会のために尽くす
  • 明治時代、啓蒙団体「明六社」が功利主義を日本に導入

「占いでプラグマティズムがわかる」

  • アメリカ発の哲学
    • 行動重視
  • チャールズ・サンダース・パース
    • 知的概念の意味は行動と深い関係にある
    • 物事は結果の情報を集めるとよくわかる
    • 「~はどのようなものか」を、行動を表現する条件文によって示す
  • ウィリアム・ジェイムズ
    • 個人の感覚にプラグマティズムを当てはめた
    • 行動をしてみて有用であれば真理
      • 主観的で相対的であると批判を受ける
    • 宗教も、宗教的な慰めを与えてくれるのならば、その限りにおいて真
    • 信念
    • 純粋経験
      • 見るもの(主体)と知られるもの(対象)が分離する以前の経験
      • 2つを分けることは、経験を2度行っていることになる
      • 西田幾太郎にも影響を与えた
    • 「プラス思考」「引き寄せの法則」などのルーツとも
    • 人生は生きるに値するから値する

「デートでドゥルーズがわかる」

  • 生命と機械を連続したものとしてとらえる唯物論
    • 欲望の一元論
  • 欲望する機械
    • 今までの考えかたでは、欲望は何らかの欠如であるとする
    • ドゥルーズでは、欲望は生産し想像するエネルギー源
    • 欲望が機械として、世界を生成・創造していく
      • 細胞として結びついてさまざまな器官を作り、それが連続的に環境と結びついて、人々の集合へとつながり、社会機構を構築していく
    • 資本主義社会は欲望する機械が無限増殖する最終段階
  • 器官なき身体
    • 欲望の流れの隙間にあらわれる
    • 欲望が満たされて完全な状態になろうとするパワー
      • 決して満たされない
  • パラノとスキゾ
    • パラノが社会に適合すると秩序になる
    • スキゾ:同一性に固執せず欲望の多元性を実現する
  • ツリーとリゾーム
    • ツリー(樹木):体系的、マニュアル的
    • リゾーム(地下茎):飛躍・逸脱・横断の連鎖のランダムに秩序
  • ノマド(遊牧民):スキゾ的な自由を追い求めつつ、パラノ的なものに絡め取られないようにする旅人のような生き方
  • 逃走線:新しい角度からアイデアを発見する

「回転寿司で仏教がわかる」

  • 法(ダルマ)
  • ウパニシャッド哲学
    • 「リグ・ヴェーダ」紀元前1200~1000年ごろ
    • アートマン(我、魂)は輪廻思想して消えることのない実体
    • 解脱
      • ブラフマン(梵、宇宙全体)と合体した意識を持つ(梵我一如)
      • ヨーガにより感覚や精神をコントロールする
      • チャクラ開発
  • 仏教
    • 以前のインド思想を批判的に継承
    • 一切皆苦
      • 四苦(生老病死)、八苦(四苦+愛別離苦、怨憎会苦、求不得苦、五蘊盛苦)
    • 楽には苦もセット
      • 中庸(楽と苦の中間)が理想
      • 涅槃(ニルヴァーナ)
    • 無我:アートマンは存在しない
      • 人間は五蘊からなる
        • 色(物質,身体)、受(外界からの刺激)、想(表層する作用)、行(意思する作用)、識(認識する作用)
      • 五蘊が解体すれば輪廻は終わる
    • カルマ(業):行い
      • 執着、煩悩が因果応報に
    • 中道
      • 四諦:苦諦(人生は苦であるという真理)、集諦(苦の原因は煩悩であるという真理)、滅諦(煩悩を滅すれば苦も滅するという真理)、道諦(その方法)
      • 八正道
    • 無明(無知)だと執着が生じる
      • 縁起:因果律
      • 諸行無常
      • 諸法無我:不変の実体としての私は存在しない(現象学ともダブる)
      • 涅槃寂静のやすらかな境地
    • 四法印:一切皆苦、諸行無常、諸法無我、涅槃寂静

「カラオケで老荘思想がわかる」

  • 老子
    • 無為自然:道は常に為す無くして、而も為さざるは無し
    • 五色は人の目を盲ならしむ、五味は人の口を爽わしむ。五音は人の耳を聾ならしむ
    • 唯と阿と相去ること幾何ぞ。 善と悪と相去ること何若。
    • 物壮んなれば、即ち老ゆ。これを不道という
    • 上善は水の如し
    • 道の道う可きは、常の道に非ず。名の名づく可きは、常の名に非ず
  • 荘子
    • 万物斉同
      • この世界は対立、差別のない一つのあり方をしている
      • 「ここ」と「そこ」は、移動すれば変わる。人間が区別しているだけ
    • 庖の丁さん
      • 修行をはじめたときは目に見えたのは牛、3年後には牛は見えず心で牛をとらえる
      • 逍逍遊:宇宙と一体化
      • 真人
    • 世界は大きな夢のようなもの

Fedora 11αのパスワードチェック

 LinuxディストリビューションであるFedora 11のα版が公開されたので、さっそくインストールしてみました。難しいことはわからないので、コネタでいきます。

 Red Hat系Linuxでは、最小インストールでなければ、インストールが終了して再起動したあとにfirstboot(初期設定ウィザード)が起動します。Fedora 11αでは、ここで設定する一般ユーザーのパスワードについて、強度がチェックされる機能が追加されていました。

 …はいいのですが、警告メッセージがコレ。

F11αのパスワード警告

 「hello-world」が入力したパスワードです、念のため。キツいっすね。

 ちなみに、「fedora」などのより単純なパスワードの場合には、「辞書にある単語です」のような単純なメッセージのみで、パスワードはメッセージに表示されませんでした。

追記2009-2-11:

 ちょっと待った。よくよく試してみたら、問題のないパスワードの場合にすべてこの警告が表示されてしまうようです。

 firstbootのソースを調べると、system-config-usersに含まれるuserGroupCheck.isPasswordOk()を呼んでいます。isPasswordOk()は、cracklibがインストールされていれば、cracklib.FascistCheck()を呼んでチェックします。

 FascistCheck()を呼び出している箇所のPythonコードは、以下のようになっています。

    try:
        clerror = cracklib.FascistCheck (str)
    except ValueError, e:
        clerror = e.message

    if clerror:
        # translate error message
        clerror = cracklib_i18n.gettext (clerror)
        rc = messageDialog.show_confirm_dialog (_("The chosen password is too weak: %s. Do you want to use it anyway?") % clerror)

 が、python-crackのマニュアルによると、FascistCheckの戻り値は以下のようになっています。

First, it always returns the given passwd. If it is found to be weak ValueError exception is raised with parameter set to the reason returned by cracklib's FascistCheck.

-- 4 crack -- Interface Details

 つまり、FascistCheck()のチェックを通った場合、clerrorにはパスワードが代入されるはずです。しかし、その次のifでは「clerrorが真ならエラー」というロジックのため、常に該当してしまいます。さらに、エラーメッセージのつもりでパスワードそのものを表示してしまいます。

 もう少し挙動を確認してみて、以上が正しればBugzillaにレポートしてみようと思います。

追記2009-2-14:

 system-config-users-1.2.85-1(これを書いてる時点ではkojiで公開)で修正されました。cracklibのバージョンを見て呼び出しかたを変えるというコードになっています。

 system-config-usersの担当者さんがpython-crackのインターフェイスの変更について以下のようにボヤいてますが、同感です(笑)

Not that I'm terribly happy with such a drastic change in behaviour between two minor versions...

ミラクルがCentOSをサポートって…

 CentOSの日本のML経由で知った先月のニュース。

 面白い動きだと思いますし、こういうビジネスが成立していくのがLinuxとしては健全だと思います。

 それを前提として、ツッコんでみると:

 それってUnbreakable Linuxっていうんじゃなかったっけ?(笑)

「図解 WiMAXがわかる」

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 UQコミュニケーションズがモバイルWiMAXのモニターを募集開始したので、ミーハーの私はさっそく応募した。が、応募してから、WiMAXについてぜんぜん知らないことに気づいた。

 これはいかんよなぁと思いつつ、非技術者の私としては専門的な本を読むほどの気合もなく、「知の高速道路」(ひらたくいうとアンチョコ)を求めて本書を読んだ。まさに一夜づけ。見開きで1トピック、左ページに説明、右ページに図という、図解本のフォーマットで書かれていて、わかりやすい。技術者の人だったら技術ネタの部分でかえってつっかかるのかもしれないけど、非技術者の私がWiMAXの概要や特徴をつかむのにはちょうどよかった。

 以下、本書からのメモ。基本的に自分のためのメモなので、たぶん書籍のほうが圧倒的にわかりやすいと思う。

  • 2つのWiMAX
    • 固定WiMAX
    • モバイルWiMAX(地域WiMAXを含む)
  • IEEE802.16e
  • 2~10kmの通信範囲
    • 実際のセル半径は1km程度になりそう
    • 従来の無線LANは100m程度
  • 世界標準仕様
    • スケールメリット、開発コスト低減
  • 最大伝送速度は下り75Mbps
    • HSDPAの約5倍
    • 実効速度は約3倍程度でサービスされる予定
  • 120km/hの移動時でも約75Mbpsの伝送速度を出すことが仕様で求める仕様(モビリティ)
  • Always On
    • ダイヤルアップ不要
  • MVNO
  • IMT-2000(いわゆる3G)でも標準に
    • 3.9G
  • 各社の3.9G
    • モバイルWiMAX
    • LTE:W-CDMAの後継?
      • OFDMAを採用
      • 伝送速度が100Mbps以上
      • 4x4MIMOでの最大伝送速度は下りが326.3Mbps、上りが86.4Mbps
    • 次世代PHS(WILLCOM CORE)
      • 最大伝送速度が上り下り100Mbps以上、モビリティは300km/h以上
      • 技術的にはWiMAXに似ている
      • アジア中心
    • UMA:CDMA2000の後継?
  • 4G
    • 次世代WiMAX:IEEE802.16m
      • 最大伝送速度が下り300Mbps、上り112Mbps
      • モビリティは350~500km/h
      • VoIP対応
    • 次世代LTE
  • モバイルWiMAXの用途
    • 基本:ノートPC、モバイル端末
    • 組み込み用途:カード決済システム、テレメトリング、エレベーター監視、ビル管理自販機、ポータブルオーディオ、ポータブルゲーム機、カーナビ、情報家電
    • 新分野:広告ディスプレイ
  • 参入している企業
    • 通信事業者:UQコミュニケーションズ
    • 基地局:富士通(屋外)、SAMSUNG(宅内)
    • ゲートウェイ:日立
    • システムベンダー:伊藤忠テクノサイエンス(CTC)
    • チップセット:インテル
  • 標準化作業
    • IEEE802.16WG:物理層・MAC層の規格
    • WiMAXフォーラム:物理層・MAC層のプロファイル、ネットワーク層
  • チップ、チップセット
    • Centrino2でモバイルWiMAXに対応(オプション)
    • 無線LANとのデュアルモードが主流に?
  • 団体
    • システンベンダーのアライアンス
      • CTC WiMAX Ecosystem:CTC、シスコ、アルバリオンなど計7社
      • オープンCPE:Alcatel-Lucent主導
    • 試験機メーカー
      • WiMAXコンフォーマンステスタ:Agilent Technologies、Tektronix、Invenovaなど
    • 特許管理団体
      • Open Patent Alliance(OPA)
  • UQコミュニケーションズ
    • コア領域(PCなど)、アドバンスド領域(テレメトリングなど)、新規領域(広告など)の3領域に分けてサービス展開
    • MVNO
      • 渉外部MVNO推進室:営業部とは独立
      • ISP、SIer、アプリケーションプロバイダ、家電メーカー、ゲーム機メーカーなど
      • 3G携帯電話事業者も
    • 日本では2.5GHz帯を利用
      • UQの場合、20MHz幅で下り20Mbps以上、10MHz幅で下り10Mbps以上を予定
  • 変調方式
    • 固定WiMAXはOFDM、モバイルWiMAXはSOFDMA
    • QPSKとQAMを採用
  • マルチアンテナ
    • AAS、STC:通信品質向上
    • MIMO:伝送速度向上
  • ハンドオーバー
    • ハードハンドオーバー:Break-Before-Make HO、Make-Before-Break HO
    • ソフトハンドオーバー:FBSS、MDHO
  • MCBCS(マルチキャスト)を使ったサービスも予定
  • 端末および基地局の省電力技術
    • アイドルモード、スリープモード
  • MACレイヤーでQoS
  • プロファイル:IEEE802.16e仕様をここまで満たすという仕様
    • システムプロファイル:機能
    • 認証プロファイル:周波数や地域ごと
  • プロトコル
    • 物理層とMAC層からなる

Windows 7でWebDAVは使えるか

 Windows XPで「ネットワークの場所」としてWebDAVクライアント機能が大々的に導入されたものの、Windows Vistaではちゃんと動かなくて事実上使えませんでした。

 では、巷で人気のWindows 7ではどうだろうと試してみました。

Windows 7でDAV (1)

 …おや?

Windows 7でDAV (2)

 …あれ?

Windows 7でDAV (3)

 …あらら。

 kinnekoさんが言うように、WebDAVはWindows純正としては終了なのでしょうか。

 以上、いわゆる「動かしてみましたエントリー」でした。

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