本を読む

読書やコンピュータなどに関するメモ

「風雲児たち 幕末編」14巻

暗殺劇の横行する幕末の凄絶なドラマは この瞬間に開幕したと言っていい

 というわけで、日米通商条約と14代将軍争いを描く。篤姫も登場するけど、中心となるのは、岩倉具視(朝廷)の野望と、井伊直弼(幕府)の専制化。

 以前の巻では純朴キャラだった西郷隆盛が、この巻ではすっかり政治活動家になっているなぁ。

「さらい屋五葉」1~5巻

 名前だけ聞いていたマンガ家さんなんだけど、読んでみたら面白かった。

 内気で臆病でお人よしで空気の読めない浪人の政之助が、癖のある者たちが集まるグループ「さらい屋五葉」に巻き込まれて仲間になっていく時代劇。

 近すぎず遠からずの人間関係や、浪花節でも薄情でもない雰囲気、シンプルなような凝ってるような絵など、そんな感じの加減がいい。

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「神南火」

 星野之宣の古代史(?)漫画「宗像教授」シリーズの姉妹編で、のちに「宗像教授異考録」に合流した忌部神奈のシリーズ。

 ネタバレなので本書で引いているネタは「続きを読む」で。

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「銭ゲバ」上・下

 今月頭あたりのニュースのようだけど。

ジョージ秋山の「銭ゲバ」が、松山ケンイチ主演で来年1月から日本テレビ系列にて連続ドラマ化される。

 「銭ゲバ」をTVで? マジで? どこまであのノリを再現するんだろうか。

 お話は、極貧出身ゆえに銭に執着する主人公が、殺人などの犯罪を重ね、公害で多くの人の命や身体を奪って成り上がっていく、救いようのないサクセスストーリー。「本当はいい人」とか「本当は寂しい人」とかいう方向にまとめず、ヒールに徹してほしいものである(たぶん見ないけど)。

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「ブラッディ・マンデイ」1~9巻

 TVドラマが話題になっているようなので、原作をまとめ読みしてみた。ドラマ見てないけど。

 なんだ、けっこう面白いじゃない。高校生ハッカーvs.テロリストの対決で、「デスノート」を意識しているだろうなぁ系の攻守くりかえす頭脳対決もの。話をひっくり返しあう展開が楽しい。

 ただし、ディテールとか話のつじつまとかは気にせず、勢いで読むのがよさそう。

「仮面ライダーSPIRITS」15巻



 今回はアマゾンとストロンガーが中心。どちらも懐かしのキャラが登場するが…(以下はマンガで)

 140~141ページの見開きで、ストロンガーのモトクロスライディングがキマってる。

 そうそう、26ページで各ライダーの現在地が整理されていたのが、読み返そうとしていたところだったので、ちょうどよかった。

「爆笑問題のニッポンの教養」21~30巻

 Wikipediaの「おまかせ表示」のようにして、ばらばらな分野の研究者の話を気軽に読めるシリーズ。研究そのものというより、新しい研究のジャンルや切り口に出会えるのが楽しい。って、TVでは見てないんだけど。

 以下、21~30巻のメモ。

21. 「体内時計」は今何時?

 システム生物学の上田泰己氏。体内時計のメカニズムについて紹介。全身の時計細胞とか、それを脳の視交叉上核が制御するとか、時計細胞は温度の影響を受けないとか。白夜の地域ではウツの人が多くて冬眠のようだとか。

22. 科学的分身の術

 バーチャルリアリティ学の舘すすむ氏。自分がロボットの視点になったかように体験し操縦する「テレイグジスタンス」を紹介。応用として、操縦するロボットに操縦者の顔や表情を映してみせる実験や、光学迷彩、360度の立体映像、空の箱を振ると玉が入っているように感じされる装置などが登場した。

23. 平和は闘いだ

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 平和構築学の伊勢賢治氏。このシリーズで予想していなかった話だったので、非常に面白かった。

 国連で紛争地域を武装解除する活動(DDR)を続けていて、学問というより現場の色が強い話。本の帯に「何が「正義」か」とあり、インタビューする側もそういう話をふってくるんだけど、氏自身はむしろ「正義とか机上の理屈はいいから、少しでも現実の問題を解決する」という徹底したリアリストの立場から話していた。あと、平和構築学というのは、ビジネススクールみたいなやりかたなんだろうか。

  • インドのスラム街の住民運動
    • 学生時代
    • 40万人の住民組織
    • イスラムもヒンズーも
      • 宗教にはふみこまない。日常の生活上の問題を顕在化させる
      • 両派から1人ずつ出してリーダーにする。自分たちはリーダーにならない
    • インド政府から追い出された
  • シエラレオネ(内戦直前)
    • ヨーロッパ系国際NGO
      • 基本的に給料がいい
    • 10年間、一家総出でアフリカ
      • シエラレオネ、ケニア、エチオピア
    • 治安が日に日に悪化
    • 紛争監視としてのジャーナリズム
  • 東ティモール
    • 国連暫定政権の県知事
  • アフガニスタン
    • 日本政府代表(非武装)
    • 北部同盟を武装解除
      • 軍閥の粛清
      • 「日本人にしかできなかったこと」
    • 自衛隊や各国軍かななる軍事監視団を組織
      • 武装勢力間の信頼熟成
    • 米国はアフガン戦=イラク戦、独仏はアフガン戦協力イラク戦反対、日本はその逆
  • シエラレオネ(内戦終結のため)
    • 国連幹部
    • 民兵の武装解除
    • 国連ではなく米国が仲介
      • 戦争犯罪人を恩赦(ロメ合意)
        • 「50万人を殺した人間を許した」
      • それに乗じて国連が武装解除
        • 「正義」のダブルスタンダード
  • 「憲法9条は国益」
    • 「(和平交渉のための)武力は、どうしても否定できない」
      • ロメオ・ダレールがルワンダの虐殺を前に何もできなかった事例
    • 国連平和維持軍の拠出国は、発展途上国が多い
      • 兵力が余っていて、リインバースメント(報奨金が稼げる)
      • 米英などは、政治的なリスクを考えて金だけ出す方向

24. 「脱出したい」のココロ

 海洋生命科学の塚本勝巳氏。長い間謎とされていたウナギの産卵地を特定した。グアム島の北西。ただし、生まれてから2日後のプレレプトセファルスは発見したが、まだ天然の鰻の卵は誰も見ていないとか。海で1年(卵→レプトセファルス→シラスウナギ)、川で10年(クロコ→黄ウナギ→銀ウナギ)。また、回遊現象の説明として、個体間距離が近くなりすぎると反発性が起きるとか。

 アフリカに幻の巨大ウナギ「ラビアータ」を獲りに行く話もあり。助手さんが旅のエピソードを「アフリカにょろり旅」という本にまとめ、講談社エッセイ賞を受賞。ガタゴト道をトラックの荷台で数十センチも飛び跳ねながら行く部分が引用されていた。面白そう。

25. 人類の希望は美美美

爆笑問題のニッポンの教養 人類の希望は美美美 美学 (爆笑問題のニッポンの教養 25)
佐々木 健一 太田 光 田中 裕二
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 美学の佐々木健一氏。

  • 西洋の「美学」(art)は18世紀にバウムガルテンが提唱
    • それまで美術や音楽というものはあったが、芸術の概念はなかった
    • 複数形のartsは学問や技能なども指す
    • 手を使う絵画のartsは頭を使う詩人のartsより低いものとされていた
  • 近代芸術の3段階
    • オフィシャルな芸術:システィナ礼拝堂の壁画やミケランジェロの壁画など
    • プライベートなサロンのための芸術:18世紀後半、ロココの時代。絵画や音楽など
    • 個人的な芸術:モーツァルトはサロンの音楽から個人的な音楽へ変化
      • ハイブローな地位に
  • アヴァンギャルド、ポップアート
    • 美からの逸脱(個性重視)、芸術の権威への反抗
      • いちど認められると権威になるというパラドックス
    • 「芸術であるか否かはアートワールドが決める」状況
      • ルネサンス期から続くもの
  • 芸術の終焉:一般人がつくることを楽しむ作品?

26. みんなの憲法入門

爆笑問題のニッポンの教養 みんなの憲法入門 憲法学 (爆笑問題のニッポンの教養 26)
長谷部 恭男 田中 裕二 太田 光
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 憲法学の長谷川恭男氏。憲法や法律は、個人の価値観に触れずに社会のルールを作るもの。みんなが100%納得はいかないとしてもまあまあ折りあいがつくろころを探していくのが法律学の立場で、科学ではない。だから進歩はしない、決着もない。と(文面の印象では)飄々と語っていたのが興味深かった。

27. 脳を創る男

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 カオス工学の合原一幸氏。カオス理論をバックボーンとしたニューラルネットワークにより、脳の挙動に近いコンピュータを作るという研究。前半はカオス理論の基礎を具体例で説明。後半では、カオス脳がパズルを、確実じゃないけど人間よりは賢く解くようすをデモしていた。

 サイドストーリーとして、昔はイカを水槽で飼えなかったのが、脳や神経系の挙動を研究するために松本元氏が3年半かけて飼育法を開発したというのが、へぇだった。

28. スポ根なんていらない?

 スポーツ心理学の高妻容一氏。精神的なコンディションをベストに持っていく方法をいくつか紹介。「2流選手は0点から100点の間で力を出し、1流選手は50点から100点の間でコンスタンスに力を出す」ということで、ベストな状態「ゾーン」をキープするのがうまい例としてイチローが何度か例に出されていた。

29. 検索エンジンは脳の夢を見る

 連想情報学の高野明彦氏。連想検索は、キーワードだけではなくテーマなど内容の関連性を使って一連の情報を検索する手法。さまざまな新書をキーワードだけではなく関連性も含めて検索する「新書マップ」、神保町のポータルサイトから古書を深いところで検索できる「BOOK TOWN じんぼう」、いくつものWebデータベースを連想検索でメタサーチできる「想-IMAGINE Book Search」が紹介された。

 幕間では高野氏が神保町の本屋を探索。ちなみに、本書によると太田光はMac+Firefoxのユーザーだそうな。

30. 我働く ゆえに幸あり?

 教育社会学の本田由紀氏。「「ニート」って言うな!」の著者。最初に正社員にならないと後から回復しづらい社会状況に就職氷河期が来たのが多数のいわゆるニートの背景であるのに対し、イメージだけが増幅して「近頃の若い者はたるんでいる」式に論じるのがニート論である、というのが氏の問題提起。

 で、本田氏が「「おれは一時期部屋にひきこもっていたけど、いまはこうやって成功者になってるぜ!」みたいなことを言いに来るんだろうなと思ってた」というように、就職とは逆方向である芸人の爆笑問題2人なんだけど、かえって斜めじゃなくて正面から議論になっていた。

カーネル読書会番外編「セキュアかつ使いやすい趣味OS「talos」の紹介」

 仕事が年末進行の時期だけど、時間を作って(サボって?)カーネル読書会に参加してきた。お題は、Linuxとは直接関係なく、独自OS「talos」の開発話。最近は目の前の仕事ばかりしていたので、とても楽しい時を過した。以下、メモ。

 コンセプトは、「アプリケーション」の否定。各アプリケーションがそれぞれOSにシステムコールを発行してファイル操作をしたりソケットを開いたりするのではなく、「この種類のファイルを扱うエージェント」とか「このソケットを扱うエージェント」といったエージェント単位で動作。ケイパビリティの考えはなくて、ひとつのリソースはひとつのエージェントだけがアクセスでき、エージェント間で相互に呼びあう。

 このへんの設計は、1B/V2(B-TRON)の影響を受けているんだとか。あと、UIなどの一貫性としてはsystem 6のころのMacの影響もあるとか。

 これらのエージェントは、ブラウザのプラグインのようにカーネルのプラグインとしてイメージ。カーネルからユーザープロセスのメモリ空間は丸見え。サンドボックス上で動くようになっていて、任意のコードを実行するようなマルウェアに対してセキュアだとか。超モノリシックなカーネルなんだけど、見方によっては、マイクロカーネル+モジュール的なエージェントという構成かも、と。

 開発プロセスはLinuxに影響を受けていて、GPLなので好き勝手に改造してという「フォーク上等」モデル。ライセンスはGPL+プロプライエタリ用のデュアルライセンスで、GPL違反のときなどの事後契約はボッタクリ価格にするとかw

 実装の特徴として、リソース管理はなんでも双方向リストになっている。たとえば(仮想)メモリ確保は、2^n Byte単位のサイズごとに分けられた空き領域リストから必要なサイズの領域をもらってくる。O(1)。リストになっているのはいちど返却された領域で、最初はヒープから取ってくる。空間効率はよくないが、気にしない。実記憶の管理もリストでO(1)。サイズが固定なのでリストも1つで、連続ページは直接メモリ空間から確保する。

  • Q:Texの影響は?
    • A:あとで知った
  • Q:アドレスのアラインは?
    • A:ページをまたがないようにしている
  • Q:最近のglibcでも同じようなことをやっているのでは

 小技として、ページディレクトリの最後のエントリがページディレクトリ自身を指すようになっていて、単なる配列になって便利。

 ほかの実装の特徴として、tick値が存在しない時間管理がある。起動してからの実時間(μ秒単位)を持ち、tickハンドラはその周期分だけ時刻を加算する。

 苦労としては、「競合状態神経症」になって、何でもロックしたくなったり、ロックしてるのにロックしたくなるようになった。

 また、GUIを始めたら、やることが増えて大変。GUI関係では、オブジェクトの初期化をコンストラクタで済ませたいのにC++ではそれができない場合がある。このネタでは、Factoryパターンを許すか許さないかのような議論にもなっていた。

 計画としては、入力のIMをモードレスIMにしたい。POBoxみたいな学習と予測のIMで、表示しただけでも学習する。英字だったら補完に近いかも。

  • Q:コードと文章がまじった文章などは
    • A:それは難しい

 また、マルチクラスタにしたい。1つのノードが複数のクラスタに所属するという、クラスタというよりアクセス制御の単位。ネットワーク上にデータだけがころがっている感じ。イメージとしては、パソコンを買ってきたら、ネットにつないでpxeブートでインストールして、ノードに登録して使う。

  • Q:データの分散は?
    • A:まだ

 P2Pディレクトリサービスも考えている。条件に合致するノードを探すだけのもの。そうなるとIPv6のアドレス空間がほしくなるので、ローカルはIPv6で、グローバルはIPv4で、という6to4アドレスルーティングも考えている。

  • Q:カーネルがGUIをやる?
    • A:そうです
  • Q:データ型と操作の結びつきは?
    • A:データが型をもっていて、エージェントを呼び出す。TRONに近いモデル。
  • Q:エージェントがエージェントを呼び出す?
    • A:画面描画エージェントとファイル操作エージェントのように、それぞれ専門のエージェントがいる

「冷食捜査官」1巻



 マンガ「冷食捜査官」シリーズが独立した単行本になる、そんな21世紀になるとは。というか最近「モーニング」に載ってたのか。

 ナンセンスギャグとペーソスが、分離せず、相殺しあわずに両立しているところがすばらしい。

Re: tar zxvf

皆さんは普段どれをお使いですか?

 私の場合、最近ではzなしのxvf派です。

$ tar xvf hoge.tar.gz

 zオプションのあるtarはGNU tarですが、最近のGNU tarでは、展開についてはzオプションをつけなくても伸長をしてくれます。

 GNU tarのソースを見て確認してみます。buffer.cで展開関数_open_archiveが定義されています。

static void
_open_archive (enum access_mode wanted_access)

 この中で、zなどのオプションが指定されたときに設定される変数use_compress_program_optionをチェックしています。

  if (use_compress_program_option)

 が、elseのほうでも、こんな処理になっています。

      case ACCESS_READ:
	archive = open_compressed_archive ();
	break;

 open_compressed_archiveの中では、まず圧縮形式を自動判別しています。

      enum compress_type type = check_compressed_archive (&shortfile);

 この結果をさきほどのuse_compress_program_optionに代入して処理しています。

      use_compress_program_option = compress_program (type);
      child_pid = sys_child_open_for_uncompress ();

 以上、圧縮が自動判別されることを確認しました。手で指定したほうが確実ですが、物おぼえの悪い私は、zとかjとかナシとかを使いわけると混乱するので。

initとtelinitとsysvinitとupstartと

日本語と英語のmanpage

 最近のUbuntuとかFedoraとかいったLinuxディストリビューションでは、initとしてsysvinitではなくupstartを標準で使うようになっています。

 最近気付いたのですが、そのUbuntu 8.10とかFedora 10とかでは、英語ロケールでman initとやるとupstartのinitの説明が出るのに対し、日本語ロケールでman initとやるとsysvinitのinitの説明が出ます。upstartのinitの説明は、かなり短かいですが。

initとtelinitと、どっちがどっち

 両者を見比べてみてひとつ気付きました。

 まず、sysvinitベースの説明を見てみます。Debianの英語ロケールでman initして表示したものを題材にします。

TELINIT
       /sbin/telinit is linked to /sbin/init.  It takes a one-character  argu-
       ment and signals init to perform the appropriate action.

 これは、以下のようなことを言っています。

  • /sbin/telintは/sbin/initへのリンク
  • /sbin/telinitを実行すると、動いているinitに指示を送る

 いっぽう、UbuntuとかFedoraとかの英語ロケールでman initして表示される、upstartベースの説明を見てみます。

       init is not normally executed by a user process, and expects to have  a
       process  id  of  1.   If this is not the case, it will actually execute
       telinit(8) and pass all arguments to that.

 これは、以下のようなことを言っています。

  • initがPID 1以外のユーザーコマンドで実行された場合、telinitコマンドを呼び出す

 両者でinitとtelinitの関係が逆のようにも見えますね。

sysvinitの場合を見る

 sysvinitでtelinitの正体を実際に確認すると、こんな感じです。

$ ls -l /sbin/telinit
lrwxrwxrwx 1 root root 4 Aug 31 10:50 /sbin/telinit -> init

 「/sbin/telintは/sbin/initへのリンク」という部分が確認できました。

 その先は面倒なのでソースで確認します。sysvinitのinit.cを見ると、telinitとして、あるいはPIDが1以外のinitとして呼ばれたかどうかの判定はこんな感じのようです。

        /*
         *      Is this telinit or init ?
         */
        isinit = (getpid() == 1);
        for (f = 1; f < argc; f++) {
                if (!strcmp(argv[f], "-i") || !strcmp(argv[f], "--init"))
                        isinit = 1;
                        break;
        }
        if (!isinit) exit(telinit(p, argc, argv));

 telinit()関数の中では、こんな感じで、動いているinitとのコネクションを開いて処理を送っています。

        if ((fd = open(INIT_FIFO, O_WRONLY)) >= 0 &&
            write(fd, &request, sizeof(request)) == sizeof(request)) {
                close(fd);

 INIT_FIFOは、initreq.hでこんな感じで定義されています。

#  define INIT_FIFO  "/dev/initctl"

 これで、「/sbin/telinitを実行すると、動いているinitに指示を送る」という部分を確認しました。

upstartの場合を見る

 いっぽう、upstartでは、initとtelinitは別のプログラムになっています。

$ ls -l /sbin/{tel,}init
-rwxr-xr-x 1 root root 104364 2008-09-30 08:52 /sbin/init
-rwxr-xr-x 1 root root  46632 2008-09-30 08:52 /sbin/telinit

 upstartのinit/main.cを見ると、こんな感じです。

        /* Check we're process #1 */
        if (getpid () > 1) {
                execv (TELINIT, argv);

 TELINITは、Makefile.amででこんな感じで定義されています。

        -DTELINIT="\"$(sbindir)/telinit\"" \

 これで、「initがPID 1以外のユーザーコマンドで実行された場合、telinitコマンドを呼び出す」という部分を確認しました。

まとめ

 sysvinitとupstartとで、manpageの違いと実際の違いとを確認してみました。同じコマンドの別実装って、同じようでいて、当然ながらけっこう違うものですね。

「暁星記」1~8巻

 2か月ぐらい前の話だけど、マンガ「暁星記」が8巻で完結した。

 なぜか連載第1回が掲載された号の「モーニング」が手元にあったりする。

「暁星記録」掲載号

 というだけではナンなので内容を紹介すると、金星に移民した人類の子孫が原始的な生活に戻っている世界を描く、ファンタジー冒険SF。「地球の長い午後」と「指輪物語」の影響がモロに大きくて、そういう意味では「宝石泥棒」っぽい。いろいろな要素があるんだけど、自分としては、架空の生態系と架空の民俗描写が面白かった。

Fedora 10のSELinux設定ツールで日本語が変な箇所

 LinuxディストリビューションのFedoraには、GUIからSELinuxを設定できるsystem-config-selinuxというツールが付いています。Fedora 10のsystem-config-selinuxで、「Disabled」「Permissive」「Enforcing」を切り換えるリストボックスに、日本語のおかしなところがありました。

 とりあえず、policycoreutils-2.0.57-11.fc10.src.rpm(ソース)の中からja.po(メッセージの日本語訳データのソース)を見てみます。

#: ../gui/system-config-selinux.glade:1547
msgid ""
"Disabled\n"
"Permissive\n"
"Enforcing\n"
msgstr ""
"許容\n"
"強制が\n"
"無効になりました\n"

 流し込みミスだと思いますが、こういうのって、どこに報告したらいいのでしょうか。

「おやじのための自炊講座」

 長年愛読していたメールマガジンが書籍化された。やっぱり、いい。

おやじのための自炊講座
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 団塊世代の単身赴任サラリーマンのおやじさんによる料理エッセイ。料理したり、居酒屋で飲み食いしたり、奥さんとデートしたり、痛風になったり(汗)といった日常が、随所にはさまれたレシピとともに語られる。文章も料理も素人ながら、肩の力の抜けた、いい味を出してると思う。

 装丁やレイアウトも、本文の素朴な味を活かしていて、いい感じ。付録のしおりも気がきいてますね。

Ubuntu 8.10セットアップメモ

 Ubuntu 8.10をThinkPad X60sとEeePC 4Gにインストールした。初期設定はこのブログに残した自分のメモを見ながら作業。インターネットに残しておくと便利ですな。

 というわけで、次にそなえて差分をメモ。必要に応じて更新するかも。

共通

X60s

EeePC(Xubuntu 8.10)

  • 素のままで日本語表示はOKで、いわゆる日本語配列(ロジカルペアリング配列)も対応、SCIMも入っている。が日本語変換は入っていない
    • scim-skkをインストール
  • 無線LANなどEeePCに対応
    • Array.orgのリポジトリを追加
      • wget http://www.array.org/ubuntu/array-intrepid.list
      • sudo mv array-intrepid.list /etc/apt/sources.list.d/
    • linux-eeepcカーネルをインストール
      • sudo apt-get intall linux-eeepc
    • 参考:http://www.array.org/ubuntu/setup-intrepid.html
  • linux-eeepcでデフォルト起動するように設定
    • /boot/grub/menu.listを編集して「default 0」→「default saved」
    • sudo grub-set-default 2
    • ただし、Ubuntu/Debian的にこのやりかたがいいかどうかは不明
  • 無線がオンになりっぱなし

「FRONT MISSION DOG LIFE & DOG STYLE 3」

 ハードな描写の近未来戦争SFオムニバス。「楽園の果実」編完結。

みんな…甘い果実を喰いたがる…
ロリコンおやじの次はレズビアンだ…♥

 苦いハッピーエンド。うまい。

追記2008-12-02:

 そうか、「タクシードライバー」か。

関連エントリー:「FRONT MISSION DOG LIFE & DOG STYLE 2」

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