本を読む

読書やコンピュータなどに関するメモ

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「美しい国へ」

 発売当時は興味なかったが、最近の状況から興味を持って読んでみた。

 基本的には、自分の立ち位置、というか保守とか愛国心とかを語る軽いエッセイ。そのへんは、普通に読んだ。

 本書で書かれている立ち位置と意見を抜き出すと、以下のとおり。

  • 「リベラル」という言葉は、ヨーロッパでは個人主義を、アメリカでは政府介入主義を意味する
  • 岸信介の結んだ日米安保条約は、米国の一方的な条項を対等な内容に変えたものである
  • 北朝鮮の拉致問題を解決しようとしたらマスコミに批判された
  • 国民の自由を担保するのは国家
  • 人々の求心力は国や民族に対して起こる
  • 特攻隊員は天皇への大義のために命をささげた
  • 日本の自衛隊は禁治産者のような状態である
  • 日中関係は政経分離で
  • アジアの各国には日本の思想に共鳴して、日本に学んでほしい
  • 少子化の経済への影響に対しては、生産性をあげて補うことができる
  • 年金は、収入を増やして支払いを減らしていけば破綻しない
  • 厚生年金と共済年金の一元化が必要
  • 教育では日本国民の誇りを教えることが必要

 ただ、なにかにつけて日本国民や野党はけしからん、という話を連発するのには鼻白んだ。愛しているのは国家(政府)だけなのかなと。

美しい国へ (文春新書)
安倍 晋三
文藝春秋 (2006/07)
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「ダメな議論」

 「おわりに」によると、本書は、平成大停滞と金融政策についての論争がきっかけで書かれたそうだ。そのため、経済政策に関する解説でいくつか面白いところがある。

 たとえば、日本の高度経済成長は産業保護が支えていた、かつての官僚は優秀だった、という論がある。これに対して著者は、データを引用しながら「日本の産業育成は成功していたとは言い難い」と説明する。いや、引用している元論文がずばり「The MITI Myth」という題なんだけど。

 ただし、書名を見て論理思考のハウツーを期待すると外すかも。あまり突っ込んだ内容はない。あと、「お茶の間エコノミスト」とか「人文系へたれインテリ」といった言葉を先に使って比喩と例話で話を進めてるのはちょっと。

 なにより、「はじめに」にある「ダメな議論を除外していけば、残されたものは正しく、有用なものである可能性が高い」という前提は論理がおかしいと思う。

ダメな議論―論理思考で見抜く
飯田 泰之
筑摩書房 (2006/11)
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POPFile 0.22.5がVista対応

 スパム避けにPOPFileが欠かせない。が、POPFile 0.22.4までをVistaで使うと、起動時にUACのダイアログが出て面倒だった。しょうがないのでサービスとして起動したり。

 0.22.5ではVistaのUACに対応したと聞き、さっそく試した。サービスの削除がうまくいかなかったのでPOPFile 0.22.5を一度アンインストールして、改めてインストールしなおす。おお、UACのダイアログなしで起動した。

続・「L2Lisp in Ruby」をPerlで

real    0m27.087s
user    0m27.050s
sys     0m0.012s

 …ごめんなさい、出直します。

の続き。

 DProfで調べると、eval()が激しく呼ばれていた(たらい関数だからねぇ)。で、eval()の中で多用している、データ型を調べる関数や、||がわりのfirst()も、かなり呼ばれている。そこで、データ型を調べる関数やfirst()をやめて、eval()の中に展開してみた。

$ time perl l2lisp.pl tak.l
7

real    0m17.588s
user    0m17.581s
sys     0m0.008s

 これだけでこんなに効果が。やっぱりプロファイリング重要。

 ちなみに、データ型を調べるには、L2Lisp.rbのやりかたをPerlに直訳して「ref($x) eq 'L2Lisp::Cell'」のようにしている。これを整数値の比較にできれば、かなり効果ありそう。

「L2Lisp in Ruby」をPerlで

 CodeZineの記事より。

 RubyでLispインタプリタを作る記事。静的スコープや末尾再帰最適化を含んでいるそうな。さっそくPerlに移植してみた。

 ただし、オープンソースライセンスではなくて「Oki Software Co., Ltd.」さんが著作権を保持しているので、作ったコードは公開できない。

追記(2007.7.29):作者さんから「ライセンスはMITライセンスなので、好きなようにできます」とのご連絡をいただきました。ありがとうございます。

 そのまんま文法を置き換えただけなので、Lisp処理系を作ったことがあって、RubyとPerlをかじった人なら、誰でもさっそく移植できると思う(オリジナル実装がすげーということ)。

 とりあえず変更した点をメモ。

ファイル構成

 Perlの場合、1クラス1ファイルが使いやすいと思う。そこで、こんな構成にした。

-+- l2lisp.pl                     … トップレベル
 +- lib -+- L2Lisp.pm             … L2Lisp.rbのInterpクラス相当
         +- L2Lisp -+- Util.pm    … L2Lisp.rbでクラスじゃないないメソッド相当
                    +- Cell.pm    … L2Lisp.rbのCellクラス相当
                    +- Reader.pm  … L2Lisp.rbのReaderクラス相当
                    +- Symbol.pm  … シンボルのクラス
                    +- String.pm  … 文字列のクラス

シンボルのクラスを定義

 L2Lisp.rbでは基本データ型にRubyのクラスをそのまま使っている。だが、Perlにはシンボル相当のデータ型がない(と思う)。そこでL2Lisp::Symbolクラスを作った。

文字列のクラスを定義

 Perlでは原則的に文字列と数値が区別できない。L2Lispでもそういう仕様にしてごまかそうかと思ったが、prin1(S式の出力)がかっこよくない。そこで、L2Lisp::Stringクラスを作った。

例外クラスを使う

 L2Lisp.rbでは、実行時エラーにRubyの例外をそのまま使って処理している。Perlで例外を使うには、こんな感じになる。

eval {
  # …
  die "hogehoge";  # 例外を発生させる
  # …
};
if ($@) {
  # 例外処理
}

 ただし、L2Lisp.rbでは例外の引数にオブジェクトを渡している。なので、Exception::Classモジュールを使って楽をした。

eval {
    # …
    MyException->throw(message=>"yabai", exp=>$obj);  # 例外を発生させる
    # …
};
if ($@) {
    if (MyException->caught) {
        # MyExceptionの例外処理
    } else {
        ref($@) ? $@->rethrow : die $@;
    }
}

 細かいところでは、Perlでは、eval{}で例外を捕捉するとreturnまで捕捉されてしまう。そこで、eval{}の中でreturnを使わないように変更した。

パフォーマンス比較

 たらい関数で比較してみる。

$ cat tak.l
(defun tak (x y z)
  (if (>= y x) z
    (tak (tak (- x 1) y z)
         (tak (- y 1) z x)
         (tak (- z 1) x y))))
(prin1 (tak 18 12 6))
(terpri)
$ time ruby L2Lisp.rb tak.l
7

real    0m16.810s
user    0m14.613s
sys     0m2.164s
$ time perl l2lisp.pl tak.l
7

real    0m27.087s
user    0m27.050s
sys     0m0.012s

 …ごめんなさい、出直します。

CASLの思い出

ホワット・ア・ワンダフル・ワールド 初心者が一番最初に学ぶべきプログラミング言語は何か ?

もちろん CASL II でしょ.

 CASL(まだIIじゃなかったころ)って、情報処理技術者試験の会場に行って、予備知識なしで問題文に付いている仕様を見てそのまま回答した記憶があります。20年ぐらい前。それぐらい単純な仕様だったなと。

 …どう見ても老害トークです。本当に(ry

前田建設ファンタジー営業部Neo

 「前田建設ファンタジー営業部」書籍版の第2弾。今回は、「銀河鉄道999」編で、本体じゃなくてあの地球から昇っていく線路を作る話だ。

 前回の「マジンガーZ」編と同じく、架空世界の無茶な仕様を自分たちの技術力で実現してみせるという技術者魂が炸裂。で、最後はゼネコンらしく、ちゃんと見積りを上げる。

 今回の線路でも、寸法の計算にはじまり、成形方法、風の影響、振動の問題、座屈の問題、クレーンの手配、レールの工法など、ディテールまで計算して設計している。こりゃハードSFだね。

 それでいて、語り口は軽妙。なにより、「銀河鉄道999」への愛が感じられるところがすばらしい。鉄道ネタや地下坑ネタなどをふまえているあたりもグッとくる。

前田建設ファンタジー営業部Neo
前田建設工業
幻冬舎 (2007/07)
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「クロサギ」14巻

 サギ師の手口を解説するマンガの最新刊。ドラマにもなったようだけど、そっちは見てない。もともとストーリーは…(以下略)

 「テナント契約詐欺」編は、実話を元にしているそうで、ネタ切れ感のある最近のシリーズ中ではよくできた話。資産家に話を持ちかけてビルを建てさせたクライアントが銀行とか、リゾートマンション計画の土地がパーとか、義弟に口座からかすめとられていたとか、いくつもの要素がからんでいて、面白く読んだ。

 ただし、それに対する反撃は、契約更新書をごにょごにょとか、開発計画に引き込んで梯子を外すとかいった、セコいネタだったのはいまいち。なにより、白石がなんで直接得にならん大仕事をやってるのかが不明だと思った。

 もう一篇のデビュー詐欺の話は埋草っぽいのでどうでもいい。

lowlatencyカーネルは何が違うのか

 Ubuntu Linux 7.04では、カーネルのパッケージ名の最後が「generic」となっているもののほかに、同じバージョンで「lowlatency」となっているものがある。Ubuntu Studioではlowlatencyが標準で使われる。

 lowlatency(低遅延)という名前から、スループットよりレスポンスを重視したカーネルなんだろうと思うのだけど、実際何が違うのか、configを比べてみた。

 違いはほぼこれだけだった。なお、パッチなどの違いは未確認。

CONFIG_PREEMPT_VOLUNTARY=y
# CONFIG_PREEMPT is not set
  ↓
# CONFIG_PREEMPT_VOLUNTARY is not set
CONFIG_PREEMPT=y
CONFIG_DEBUG_PREEMPT=y
CONFIG_HZ_250=y
# CONFIG_HZ_1000 is not set
CONFIG_HZ=250
  ↓
# CONFIG_HZ_250 is not set
CONFIG_HZ_1000=y
CONFIG_HZ=1000

「軍事革命(RMA)」

 RMA(the Revolution in Military Affairs)というのは、現象としては要するに軍のIT革命のこと。著者は、孫子の麻痺戦→クラウセビッツの消耗戦と来て、RMAで再び麻痺戦の時代が来る、と説く。
 ただし、敵が違う方向を向いている「非対称軍」の場合にはRMAが十分に機能しないこともあるという話にはなっている。本書以後に起きた米軍のイラク攻撃などはその例だと思う。

 本書の本筋から浮いているけど、けっこう面白かったのが、第6章の日本攻略のシナリオ。ちょうど、発電所もサイバー攻撃の対象になるという話を聞いたところでもあったし。

軍事革命(RMA)―“情報”が戦争を変える
中村 好寿
中央公論新社 (2001/08)
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「太陽の黙示録」15巻

 かわぐちかいじ氏による近未来漫画の最新刊。

 この巻では、「孫市権作」と「周真瑜」が合流し、主人公「リュウ・ゲンイチロウ」に敵対的な方向に進んでいく。

 キャラの立った人物たちが敵対する構図が続く展開が、ドラマチックで盛り上がっていると思う。あとは、三国志にいかに引っ張られないかが重要ではないかと。

太陽の黙示録 vol.15 (15) (ビッグコミックス)
かわぐち かいじ
小学館 (2007/06/29)

yumのメタ検索を試作

 FedoraとかCentOSとかいったLinuxディストリビューションでは、yumというインストールツールを正式採用している。

 で、そうしたyumで用意されているパッケージをメタ検索するツールを試作してみた。

 いまのところ、検索対象はFeodra 7、Fedora Core 6、Fedora Rawhide、CentOS 5、CentOS 4。ガワとしてはDebianのパッケージ検索を参考にしているのだけど、中身は完全オリジナルで作った。

 ちなみに、最初はPythonのyumライブラリを使えば簡単だろうと思って作りはじめたのだけど、結局yumライブラリはまったく利用しなかった。でもPython製。

「戦場でメシを食う」

 戦場での日常生活の苛酷さを、「メシを食う」ことを狂言回しとして、淡々とレポートするノンフィクション。

 描かれるのは、アフガニスタンの従軍体験、サラエボの終末的な街、アルバニアのありえざる国情、チェチェンの泥棒騒ぎ、生々しい利権争いに喰い物にされるアチェ、開戦前夜のイラク。むしろ、食うということしか生活らしくなくなってしまった世界が描写されていく。

 拾い物だった。

戦場でメシを食う
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佐藤 和孝
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SELinuxはGoogle Suggestで…

 このあいだ飲み会で教わったネタ。

 Googleで「SELinux」を検索すると、Google Suggestの先頭は…

SELinuxはGoogle Suggestで

「スーパーコンピューターを20万円で創る」

 天文物理計算専用のスーパーコンピュータ「GRAPE」を作った天文学者たちの姿を、プロジェクトX風に描いたドキュメンタリー。メンバーである著者自身が事実上の主人公となって、三人称で語っている。

 GRAPEの開発に至るまでのそれぞれの経緯が、ドラマチックっぽくまとめられていて、一気に読んだ(ムズムズ感はあるが)。

 ただし、GRAPE自体の解説は少なめ。

 ちなみに、著者はマンガ「栄光なき天才たち」の原作者でもあるそうで、驚いた。

スーパーコンピューターを20万円で創る
伊藤 智義
集英社 (2007/06)
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第5回The Linux Foundation Symposium

 Linux(カーネル)の大物を海外から招くセミナーイベント第5回The Linux Foundation Symposiumに参加した。以下、覚え書き。

Linux Kernel Weather Forecast

 LWN.netの人で、「Linuxデバイスドライバ」の著者でもあるJonathan Corbet氏の講演。Linuxカーネル関連の最新動向を幅広く解説していた。

 開発者動向から始まり、Kernel 2.6.22や2.6.23の新機能を紹介。ディスクサイズの増加にファイルシステムが追随できてなくて、fsck時間の問題などもあり、chunkfsとかtilefsとかBtrfsといった分割型ファイルシステムが登場した、とかいうのも紹介されていた。

 仮想化については、Xen以外の技術も台頭してきたという話で、Lguest(a.k.a. Rustyvisor)とかKVMとかContainersとかの名前があがった。

 Trackingについて、Dtrace対抗(?)でutraceとかSystem Tapとかが説明されていた。

 あとは、Tickless kernelが電源管理や仮想化で有効とか、無線LAN/ビデオドライバーの開発体制とか、GPLv3とかも紹介された。

 ちなみに、後で立ち話で聞いたところによると、LWN.netは4人で作っているとのことでびっくり。「LKMLのメッセージを全部読んでるのですか?」と聞いたら、「そりゃ無理。トピック単位で追っている」と答えてくれた。

Resource Control and Isolation Adding Generic Process Containers th the Linux Kernal

 GoogleのPaul Menage氏が、ライトウェイトな仮想化技術Containerのジェネリックなフレームワークを解説した。いや、私の理解のキャパを超える話だったのだけど。

 基本的には、ひとつのLinux空間で、プロセスをグルーピングしたりリソース制御するための基礎技術の話、だったと思う。あとでTomoyo Linuxの中の人が「セキュアOSのMACに近い」と書かれているのを読んで、なるほどと思った(←わかってません)。

 方向性としては、オーバーヘッドを最小限にすることと、拡張性を持たせること。ただ後者については、APIの命名規則などを考える必要があるだろうということだった。

 基本的には、VFSを利用して階層的なディレクトリの中でコンテナを管理し、サブシステムが各種リソースを管理する、という話だった、と思う。で、リファレンスカウントとかの管理のために、タスクからサブシステムを指す間にcontainer subsys stateという構造を噛ませたり、とか。その結果、基本的にはオーバーヘッドがないのだけど、container subsysのlinked listあたりではオーバーヘッドがあるとか。

 Q&Aで、Google社内でContainer技術を使っていると聞いたが?、という質問があり、「Virtualizationよりリソースの切り分けに使っている」との答えだった。

Linux Fault Injection

 午後一番のセッションは、日本から美田晃伸氏(株式会社フィックスターズ)が登場し、最近メインラインのカーネルに取り入れられたFault Injectionの機能を解説した。

 機能としては、ページアロケーションなどの「失敗」を人為的に発生させて、バグをチェックするというもの。たとえば、モジュールのロード/アンロード中のスタブアロケーションを5%の確率で失敗させたり、モジュールからのページアロケーションを1000回に1回失敗させたりして、カーネルのバグをいくつか発見したという。いやぁ、名だたるハッカーさんたちでも、エラーチェック漏れってあるもんですな。

 元はfailmallocに触発されて作り、LKMLに投稿してみたところ、Andrew MortonやAndi Kleen、Don Millsなどが改良案をくれたので反映し、メインラインへの採用に至ったとのこと。今後は、そのものの機能を複雑にするつもりはなく、テストスイートを充実するといいかと考えているとのことだった。

The Linux Foundation Collaboration Summit報告

 Anthony Liguoriのプレゼン(KVM&Xen)が、本人が来れなくなったので中止。かわりに、The Linux Foundation Japanの工内隆氏がピンチヒッターで講演した。

 内容は、6/13~16に招待制で開かれたイベント「The Linux Foundation Collaboration Summit」の報告。場所はMountain ViewのGoogle Campusで、招待制。開発コミュニティのリーダーや、ディストリビュータ、ISVなど230人以上が集まった。技術的課題、法的課題、アプリ移植性、ユーザー要件などについて議論がなされ、特に開発コミュニティーのリーダーがほぼ集まったことで技術的な進展があったという。

 トピックとしては、デバイスドライバー開発の問題、電源管理の問題、GNOMEとKDEを統合するPortland Projectの話(日本からはKDEの亀田さんが活躍)、プリンタドライバーの話、カーネルのエラーメッセージを整理する話、テスティングプロジェクトの話などが紹介された。

LSB and CGL -- Status of TLF's 2 key technical efforts

 CGL(Carrior Grade Linux)とLSB(Linux Standard Base)、OpenPrintingについて、The Linux FoundationのDan Kohn氏が紹介した。

 CGLはNTTなどNECなど日本の企業が活躍して作られたが、最近はひと段落ついた感じになっている。今後の方向性としては、4.0で終了する案、5.0の要求仕様をドキュメントにまとめる案、4.0を引き続き5.0に続ける案の3つがあり、。5.0の要求仕様をまとめる案が採用された。

 LSPについては、ディストリビューションが合意している、gccとglibcのバージョン、ディレクトリ階層の構造、用意されるライブラリなどを対象としていることを紹介。いっぽう、合意していない、3Dデスクトップ(Xgl / AIGLX)、セキュアOS(SELinux / AppAror)、インストーラ(anaconda / yast / d-i / LiveCD)などについては規定していない。その他、テスティングのキットなども紹介された。

 OpenPrintingについては、目的のひとつとして、ディストリビューションにかかわらずドライバーを使えるようにすることが紹介された。「LSB Driver Development Kit」も最近提供され、プリンタの機種を選んでダウンロードするAPIも用意されているという。11月にはOpenPrinting Meetingを日本で開催する計画もあるんだとか。

Panel discussion(柴田次一、Jonathan Corbet)

 Anthony Liguori氏がキャンセルになったためか、パネルディスカッションというよりJonathan Corbet氏のセッションPart 2という感じになった。テーマは、カーネル開発者にこれからなるための心得。

 いろいろな話があったのだけど、主なネタを箇条書きにしてみる。

  • 早めに話を出せ。早めにリリースせよ。「社内でQA(Quality Assurance)したあとにリリース」では遅い
  • パッチを投げるのに正しいMLを見つけよう。LKMLだけがパッチを投げる先じゃない
  • 複数箇所のパッチをまとめないで、1つのパッチごとにリリースしよう
  • パッチはgit bisectでregressionチェックをしよう
  • パッチはdiff -uを使おう。MIME添付はやめよう。signed-off-by行を付けよう
  • レビューアーの意見をちゃんと聞こう。レビューアーは、あなたを個人攻撃しているわけではない(はず)

 ほか、LWN.net入門の説明もあった。Dan Kohn氏(だったと思う。不詳)が会場から「LWN.netが日本語で読めたらうれしい人、手を上げて!」と言っていたけど、本当にそうなったら私はうれしい。

 Q&Aも多数寄せられた。「社内でQAしていては遅いというけど、決済とか大変なんだよねと海外のセッションでしゃべったらそこでもウケた」という意見には、「それグローバルな問題だね(笑)」という回答で、「成功例を積み重ねて見せていくしかないよね」と。「LWN.netの表現は口語的で日本人にはわからないこともある」という指摘もあって、「それは気がつかなかった。グローバルな説明は大変だ」と考え込んでいた。

 「OLS(Ottawa Linux Symposium)で日本人が増えた?」という質問には、「増えたと思う。開発者どうしでFace to Faceでビールでも飲みながら議論する機会はとてもためになるので、まだの人もぜひ参加してほしい。日本でもそういうグローバルなイベントがあるといいね」と。で、Usagi Project(IPv6スタック)の吉藤氏が会場から、「シャイにならないことが大切。英語がすばらしくなくてもいい。技術屋だったら通じる。いい技術なら、先達が翻訳/通訳をすることもできる」とエールを送って、ちょうどいい締めとなった。


 そんなこんなで楽しい一日だった。最後に、どさくさにまぎれて「Linuxデバイスドライバ」のアサマシを貼ってみる。

Linuxデバイスドライバ 第3版
ジョナサン コルベット グレッグ クローハートマン アレッサンドロ ルビーニ Jonathan Corbet Greg Kroah‐Hartman Alessandro Rubini 山崎 康宏 長原 宏治 山崎 邦子 長原 陽子
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かわぐちかいじ「アララギ特急」全3巻

 架空の近未来都市を舞台に、アジアからの移民とかチャイニーズマフィアとかを描いたマンガ。ちょっと「太陽の黙示録」と重なる部分もある。

 ただ、2巻以降が…。主人公と会った人は敵も含めて一目で主人公万歳になる、という展開が続いて、ちょっとこれはなぁと思った。

アララギ特急 1 (1)
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かわぐち かいじ
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「On Lisp」

 「ハッカーと画家」のポール・グレアム氏が、Lisp(主にCommon Lisp、ところどころScheme)の応用例を解説する本。いわば「Lispクックブック」。出遅れぎみだが読んだ。

 CLTLあたりをちょろっと読んだ半可通の私にとって、コンパイラを意識した書き方やマクロを中心に解説しているのが面白かった。

 手法としては、高階関数やマクロ、変数のスコープ、汎変数、継続などを解説。それらを通じて、アナフォリックマクロ(Perlでいう$_みたいなものをitという変数に束縛する技法)や、DSL、パターンマッチング、バックトラック、カットオペレータなどを経て、Prolog処理系の実装まで扱っている。

 Emacs Lispや机上のLispを修めたあと、次のステップを学ぶのにいい本だと思う。

On Lisp―Advanced Techniques for Common Lisp
Paul Graham 野田 開
オーム社 (2007/03)
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「Ethna×PHP」

初めて、PHPのWebアプリケーションフレームワーク「Ethna」を単独で解説した書籍。

Ethna×PHP [LLフレームワークBooks] (LLフレームワークBOOKS # 2)
藤本 真樹/一井 崇/鶴岡 直也/新井 啓太
技術評論社 (2007/06/27)
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「Ubuntu 徹底入門」

 最近愛用しているUbuntu Linuxの公式ガイドブックが日本語で出版されたので、購入して読んだ。

 使いかたについてはわりとあっさりした感じで、入門とか徹底とかいう言葉とはちょっと違うかもしれないと感じた。が、私のような半可通には、Ubuntu式の使いかたとか、トラブルシューティングとか、Ubuntuの背景とかいったことを学べて、勉強になった。

Ubuntu 徹底入門 The Official Ubuntu Book 日本語版 (DVD付)
Benjamin Mako Hill; Jono Bacon; Corey Burger; Jonathan Jesse; Ivan Krstic Ubuntu Japanese Team 株式会社トップスタジオ
翔泳社 (2007/06/12)
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石川賢「魔界転生」

 武蔵つながりで、石川賢のマンガをもう一冊読んだ。

 さすが石川賢、原作を原型だけ残して大幅にアレンジし、石川賢らしい話に作り替えている。中盤は柳生十兵衛がマシンガンで重武装して魔物退治する、ベルセルクかどろろかという話に。そして終盤はデビルマンかという話になっている。

 石川賢と山田風太郎の両方が好きならおすすめ。ってそういう人はもう読んでるか。

魔界転生
魔界転生
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山田 風太郎 石川 賢
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 原作も面白い。こちらはパワーファイターというより、集団戦と策略で戦う、スーパー剣豪大戦という趣。

魔界転生(上)―山田風太郎忍法帖〈6〉
山田 風太郎
講談社 (1999/04)
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魔界転生(下)―山田風太郎忍法帖〈7〉
山田 風太郎
講談社 (1999/04)
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「できるPRO Fedora 7 Linux完全活用編」

 関係者なので宣伝します。7/6発売。

 「できるPRO Linux」シリーズが、今度はFedora 7に対応しました。FC6で560ページでしたが、今度は584ページに増量して、しかも3,000円を切りました。

 内容は、いつものようにLinuxのインストールと基礎(GUI&CLI)のあと、GUIアプリ活用、インターネットサーバー、イントラネットサーバーを解説してます。今回、ブログサーバーやiTunesサーバーに対応したほか、地味なようですがNetworkManagerを使ってGUIで無線LAN接続を管理する話とかを追加してます。あと、いちおうVistaとの接続も検証してます。

 いい本だと思います。

できるPRO Fedora7 Linux完全活用編(DVD付)

インプレスジャパン (2007/07/05)
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