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読書やコンピュータなどに関するメモ

「日経Linux」2020年1月号

日経Linux 2020年 1 月号
日経Linux 2020年 1 月号
posted with amachazl at 2020.04.06
日経Linux
日経BP (2019-12-07)
売り上げランキング: 9

 次号がすでに出ていて次々号も近く出るタイミングだけど、通読メモとして。

 特集1が、Windows 7サポート期限終了に合わせた「Windows 7からLinuxへ安心の引っ越し全ノウハウ」。Part 1がGUIでの操作を比較。Part 2がUbuntuのインストール。Part 3がデータファイルやメール、アドレス帳、ブックマーク、日本語変換辞書の引っ越し。Part 4がLibreOfficeやOneDrive、Googleドライブのオフィススイート。Part 5が標準的なアプリの紹介。Part 6が、つまづきやすいWindowsとLinuxの違い。Part 7が、プリンター&スキャナー、共有フォルダー、Windows風デスクトップカスタマイズ、Bluetooth機器、ファイルの関連付け。

 特集2が、本号出版当時に出たばかりのUbuntu 19.10を紹介する「サクッと解説! Ubuntu 19.10」。Part 1が19.10の主な変更点で、ZFSインストール対応(実験的機能)、プロプライエタリなNVIDIAドライバ、GNOME 3.34、DLNAによるメディア共有、WPSサポート、Yaruのデザイン更新、Dockの外部ドライブ表示、システムモニターがdebパッケージに戻る、Chromiumがsnapパッケージのみに、LibreOffice 6.3、Linux 5.3など。Part 2がUbuntuのフレーバー6種の紹介。

 特集3が「Wineの使い方」。Wine最新版でサクラエディタをインストールする、はがきデザインキットのAdob AIR製インストーラーをWinetricksからインストールする、古いバージョンのiTunesをインストールする、WinetricksからKindle for PCをインストールする、AppDBの情報をもとにOffice 2010をインストールする、PlayOnLinuxで旧バージョンのWineを使う、という技を紹介。

 特集4が「AIで「鳩」を自動認識 ラズパイ4で3倍速」。Google Edge TPUを搭載した、Coral USB Accelerator+Raspberry Piと、Coral Dev Board+Mendel Linuxで、インプリンティング学習およびゼロからの学習を実行し、画像から鳩を検知する。

 特集5が、なかば連載の「ラズパイで楽しむLinuxライフ」で、Raspberry Piでbt-panを使ってBluetoothのPAN接続をし、UbuntuからSSHで接続したり、Raspberry PiどうしでリモートGPIOを使ったりする。

 新連載で「PCとラズパイ両対応 ゆっくり学ぶLinuxの使い方」が登場。第1回は、Linux概要と、UbuntuやRaspbianのインストール、基本的な初期設定、GUIの基本操作。

 まつもとゆきひろ氏の「プログラマのこだわり」連載が、自作プログラミング言語入門として、「RubyでつくるRuby」「Ruyで作る奇妙なプログラミング言語」「まつもとゆきひろ 言語のしくみ」の3冊の書籍を解説している。

 「Linux 100%活用ガイド」連載が、GitHubでgitリポジトリを使う方法と、さらにGitHubページでWebコンテンツを公開する方法。「ハード&ソフトをちょい足し! 新しいラズパイの遊び方」連載が、Raspberry Pi 3B+に商用DAWソフトのTracktion Waveform 10をインストールしてDTMを試す。

 カーネル新機能連載が、exFAT対応カーネルモジュール。「Linuxで旧型PCを復活! 改二」連載が、Surface BookにManjaro Linuxを、Surfaceシリーズ用カーネルモジュール集surface-linuxとともにインストールする。LinuC/LPIC連載が、圧縮・展開とアーカイブ関連のコマンドについて。

 巻頭Linuxレポートが、「みんなのラズパイコンテスト2019」発表、Fedora 31リリース。世界のディストロ連載が、GentooベースのFuntoo。フリーソフト連載が、シールや名刺などのラベル作成アプリgLabelsと、各種ソフトの一次ファイルを一括削除するBleachBit。

 みんな大好き「#!シス管系女子Season6」が、シェルスクリプトでアダムズ方式により選抜人数を計算するためにbcを使う方法。要件小出しは辛いw

 別冊付録が、過去のLinuxカーネル記事をまとめた「Linuxカーネルがわかる本」。

「会議でスマートに見せる100の方法」

会議でスマートに見せる100の方法
サラ クーパー, Sarah Cooper, ビジネスあるある研究会
早川書房 (2016-12-08)
売り上げランキング: 91,424

 スマートそうに見せるけど実際は何も考えていない会議しぐさを紹介する、パロディというかパスティーシュっぽいお笑い本。動画「頭良さそうにTED風プレゼンをする方法」で笑った人なら、笑って読めると思う。

 いちばんツボったのは「No.6 それがなんであれ「スケールする?」と聞く」かな。あとは、「No.7 会議室を歩き回る」「No.17 反論しようのないあたりまえのことを言う」「No.50 紙とペンを持つ」「No.56 スライドを何枚か飛ばす」「No.63 シンプルだが深淵そうなたとえを言う」「No.70 フレームワークやプラットフォーム、モデルが正しいか問う」あたりとか。

 意外だったのは、米国の意識高い系ビジネスマンも、人脈作りのイベント(交流パーティー)に苦手意識を持ってるんだなあと。あと、電話会議の章が設けられてるのが、こちらが読んでいるタイミングにちょうどいいネタだった。

 というわけで、2016年の発売当時にカートに入れてそのままだった本書を、寝床で読む用に買って読んだ。

「戦国、まずい飯!」

戦国、まずい飯! (インターナショナル新書)
黒澤 はゆま
集英社インターナショナル
売り上げランキング: 8,701

 1993年の米不足のときは、緊急輸入されたタイ米(インディカ米)が日本国民に不評だった。この態度は現在では「ジャポニカ米と同じ食べかたをするのが間違っている」と批判されるわけだが、夏目漱石の小説「坑夫」でも、主人公が南京米(インディカ米の一種)を「全く壁土である」と文句を言っており、昔も今も同じようなことを繰り返しているものである。

 本書によると、日本の中世にも大唐米(唐法師、唐干)というインディカ系の赤米が栽培されていたという。早生で干魃にも水害にも強いという戦国時代向きの特徴を持っていたものの、雑兵や農民専用で、文献では「風味劣れり」「殆ど下咽に耐えず」とまで書かれているそうな。

 このように本書は、戦国時代の武将や雑兵が食べていたものを、文献からひもといて解説している本だ。

 そして本書では、それぞれ実食するところまでがワンセットだ。もっとも、当初の意図としては「まずい」ことを確かめるものだったが、だんだんそこはこだわらなくなっていき、たとえば食べられる縄である芋がら縄のように美味いという結論になってしまうこともある。

 改めて、さまざまな生活や文化(たとえば畳や正座)と同じように、日本の食も江戸時代から大きく変わったのだなと思う。醤油は江戸時代になって普及したと知られている。で、戦国時代はまだ一般に普及していなかった醤油を、お坊ちゃん育ちで駆け出しの井伊直政が欲しがって、先輩三河武士に叱られたエピソードなども。

 焼酎は文献によると、日本で輸入品が献上されるのが15世紀、日本で作られたのが16世紀だという。真田信繁(幸村)が九度山から焼酎をねだる手紙を出した(17世紀初頭)話は有名だが、誰にどのような焼酎を頼んだかなども考察されている。ちなみに本書の別の箇所によると、後に真田信之はワインを好み細川家に送ってもらったりしていたとか。

 現代から見ると意外なのが肉食。特に飼育して労役させている動物は食べるのが禁止されていたため、ルイス・フロイスは「われわれは犬は食べないで牛を食べる。彼らは牛を食べず犬を食べる」と書き残しているという。とはいえ、南蛮渡来の牛肉食は戦国武将に密かに広まり、江戸時代にも細々と続き、それが幕末以降に突如現れたように見える牛鍋につながっているとか。

「ざんねんな兵器図鑑」

ざんねんな兵器図鑑
ざんねんな兵器図鑑
posted with amazlet at 20.03.07
世界兵器史研究会
KADOKAWA (2019-11-25)
売り上げランキング: 24,941

 「ざんねんないきもの事典」の後追い企画がいろいろ出版されたけど、本書はそのフォーマットとイラストのテイストを幻の兵器に適用した本だ。

 たとえば最初の登場がヘルメット銃で、そのほか第二次大戦中にドイツが構想した巨大戦車シリーズとか、コクピットからほとんど前が見えない飛行機とか、もうちょっと考えようよと思う。この手の企画ではおなじみのパンジャンドラムも登場。フォークト博士の非対称飛行機シリーズは、幻の兵器っぽい。

 武器を絵で描いてごまかした戦車とか、ニュージーランドのトタン戦車とかはちょっとかわいい。オナラ爆弾はバカっぽくていいな。

 最終章はその名も「ざんねんないきもの兵器」で、行動主義心理学のスキナーが考案したハトミサイルとか、ニワトリといっしょに埋める地雷とか。

「興行師列伝」

興行師列伝―愛と裏切りの近代芸能史―(新潮新書)
新潮社 (2020-01-24)
売り上げランキング: 20,415

 江戸時代の芝居小屋から、明治時代の歌舞伎座、新国劇、映画と移り変わる興行の世界を、興行主をリレーしていく形で、その活動を軸に描いた本。章を追うごとに、博打から経営の色が強くなっていく。

 取り上げられるのは、歌舞伎座、松竹、吉本、大映、東宝の創業者。いずれも清濁あわせもつというか、反社や政治とずぶずぶな闇も、その夢も、桁外れな人物である。吉本せいの2枚の写真を並べたところとか、著者さん狙ってるな。この中では比較的クリーンな小林一三も、興行では失敗続きだったり旧日本軍協力だったりという側面コミで描かれている。

 それにしても永田雅一と長谷川一夫の奇妙な関係は、事実は小説より奇なりだなあ。

「Q.E.D. iff」15巻、「C.M.B.」43巻

 同じ作者による人気ミステリーコミックの最新刊が、今回も2冊同時発売された。以下、ネタバレに気をつけているつもりだけど、未読の方は念のためご注意を。

 2冊をとおして、今回はトリックそのものより、ああ話がそっちに行ったのかとか、ああそれはヒッカケだったかとか、話の展開が印象的な話が多かった。

Q.E.D.iff -証明終了-(15) (講談社コミックス月刊マガジン)
加藤 元浩
講談社 (2020-02-17)
売り上げランキング: 484

 「Q.E.D. iff」は、「その世界」と「人がまだ見ることができない」の2編を収録している。

 「その世界」は、地方の富豪の財産相続をめぐる連続殺人という、わりと古典的なミステリーっぽい仕立ての話だ。冒頭に息子の一人が勘当されるシーンをもってきて、以後そこから離れて話が進む。謎の記号が出てきたときは、ああC.M.B.じゃないからあっちかと思ったけど、それが……おっとそこまで。

 「人がまだ見ることができない」は、「溺れる鳥」と同じ未来編の世界の話だ。ロボットが人間に危害を加えたのはなぜかというアシモフ風の発端から始まり、AIに何が起きたかというSF要素を探るストーリーとなっている。ラストがエモい。

C.M.B.森羅博物館の事件目録(43) (講談社コミックス月刊マガジン)
加藤 元浩
講談社 (2020-02-17)
売り上げランキング: 600

 「C.M.B.」は、「気の合わないヤツ」「透明魚」「歯医者」「カメオグラス」の4編を収録している。

 「気の合わないヤツ」は、クルド人の世界で強制結婚かさもなくば名誉殺人かという状況から逃げようとする少女を森羅君たちが助ける、ミッションもののストーリーだ。博物学ネタはアッシリアの遺跡。で、発掘現場で働く少年が森羅君とソリと合わなくて、邪魔をしてくる。ラストがさわやか。

 「透明魚」は、「Q.E.D.」のエリーさんが久々にこちらで登場する(ちなみに夫は登場しない)。博物館や展覧会と表現の自由をテーマに、地球温暖化に警告するアート展に破壊行為をしてくる犯人と手口を探す。博物学ネタは透明魚をはじめとする魚の見え方について。

 「歯医者」は、何度も歯医者の虫歯の場面を繰り返すという嫌な(笑)タイムループに囚われた青年を主人公とした、異色の作品。博物学ネタは最短経路を解く粘菌。で、読む側も粘菌よろしく、これはどういう話なんだろうといろいろなパターンを考えるのだけど、読み終わるとああそういう話だったかと納得する。

 「カメオグラス」は、おなじみのマウものだ。古代ローマのカメオグラスを使ったランプシェードの売買をめぐり、マウ&森羅と相手がわたりあう。冒頭で元貴族が何に気付いたのかがミソ。そしてラストでまた新しい展開が。

「国家を食べる」

国家を食べる (新潮新書)
松本 仁一
新潮社
売り上げランキング: 346,309

 松本仁一氏著「カラシニコフ」は、カラシニコフAK-47を狂言回しに、米ソの代理戦争としての冷戦の跡を世界中で取材した名ノンフィクションだった。

 本書では、1980年代〜2000年代あたりの中東〜アフリカの紛争地帯の取材こぼれ話という形で、現地の庶民から政治家までの食事の様子を、1章20ページほどのオムニバス形式で描く。

 ただし、そこから見えてくるのは、まごうことなき紛争の現場の様子だ。米軍の侵攻により警察が逃げて略奪や誘拐が日常茶飯事になった町。パレスチナ和平に焦った過激派による爆破で大怪我を負ったバス運転手。南アフリカからオーストラリアへの移住。イスラエル原理主義派に無神論者認定されて毎日のように脅迫を受けるイスラム教学者。国民を裏切る役人と困った人を世話するムスリム同胞団という国民の立場。手持ちの物を売ってささいな金を得ようとする飢えた難民。チェルノブイリのリンゴ。

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